桑津 (伊丹市)

桑津（くわづ）について

桑津は兵庫県伊丹市にある地域で、現在の行政区画は桑津一丁目から桑津四丁目までの住居表示が施されています。住所は664-0839です。このエリアには住居表示が施されていない大字としての西桑津（にしくわづ）と東桑津（ひがしくわづ）が存在し、それらの情報も併せてご紹介します。

地理

桑津は周囲の地域と接しています。北側には中村、北東には西桑津、東側には小阪田、南側には森本、西側には東桑津があります。特に、西桑津と東桑津の関係は興味深いです。伊丹飛行場の拡張に伴い、土地が収用されたことで、旧東桑津村の主要部分が小阪田に編入されました。その結果、西桑津の西側にあった一部地域のみが現在の「東桑津」という名称で存続しています。

大字

住居表示が未実施の西桑津には、北浦（きたうら）と倉ケ市（くらがいち）の2つの小字が存在します。しかし、大字としては主に大阪国際空港に関連する施設が集中しているため、ここに住む人はおらず、人口は0人です。一方、東桑津には池田川筋（いけだかわすじ）の一つの小字があり、こちらも猪名川河川敷緑地に占められ、やはり人口は0人です。

歴史

桑津の名前は平安時代の文献『和名抄』で初めて見られ、当時は摂津国豊島郡に属する八郷の一つとして記載されていました。鎌倉時代に入ると、桑津郷は西桑津荘と東桑津荘に分かれ、江戸時代には運営が豊島郡から川辺郡へと変わりました。その後、幕府の領地や武士たちの領地に変遷し、1889年には神津村の大字となりました。1947年には伊丹市に編入され、以降は西桑津の名で知られましたが、1999年に住居表示の変更がなされ、桑津1丁目から3丁目が新たに設けられました。さらに2007年には、隣接する東桑津の一角を編入し、桑津4丁目が設立されました。

地名の由来

桑津の地名にはさまざまな解釈があり、ある説では日本の別名「扶桑」の「桑」と猪名川にある渡し（津）に由来しているとのことです。

交通

この地域は大阪国際空港に面しており、空港へのアクセスも便利です。また、空港の地下を通る兵庫県道・大阪府道99号伊丹豊中線が町の南側を通っており、伊丹市バスが西桑津や神津に停留所を設けています。鉄道は町内にはありませんが、近隣のJR西日本福知山線の伊丹駅が最寄り駅です。さらに、JR伊丹駅から直接空港に向かう支線が計画されていますが、中間駅としての西桑津新駅（仮称）がどのように実現するかは未定です。

施設

地域にはいくつかの施設があります。西桑津公園にはモアイ像のレプリカがあり、観光スポットとしても知られています。また、伊丹市立こども文化科学館にはプラネタリウムが設置されています。文化や歴史を感じられる桑津神社や安楽寺も地域の魅力を引き立てています。さらに、伊丹朝鮮初級学校などもこの地方に位置しています。

その他の参考情報としては、角川日本地名大辞典 28 兵庫県があります。

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