桜井康雄

桜井康雄の生涯と業績

桜井康雄（さくらい やすお、1936年12月23日 - 2017年4月10日）は、日本のスポーツ新聞界において重要な存在となったプロレス評論家であり、特に東京スポーツでの活動が評価されています。彼は東京府東京市牛込区出身で、法政大学を卒業後、1961年に東京スポーツ新聞社に入社しました。ここで彼はプロレス記者としてのキャリアをスタートさせ、運動部長を経て取締役編集局長まで昇進しました。

桜井は、プロレス界の発展に寄与し、その影響力を持つジャーナリストとして、特にテレビ番組において多くの視聴者に親しまれました。彼はテレビ東京の「プロレスアワー」や、テレビ朝日の新日本プロレス中継『ワールドプロレスリング』で解説者としても活動し、舟橋慶一や古舘伊知郎とともにプロレスファンに広く知られる存在となりました。彼の解説は、視聴者に対して分かりやすく、親しみやすいものであり、1980年代の中盤まで活躍しました。

桜井はまた、日本初のプロレス専門誌「月刊ファイト」の主幹を務めた田鶴浜弘や、「日刊スポーツ」で運動部長を務めた鈴木庄一と並んで、昭和以降のプロレス史の記録に貢献した著名な人物としても知られています。彼が執筆したプロレス史の記録は、しばしば東京スポーツらしい独自のスタイルで描かれることが特徴です。

さらに、桜井康雄は「原康史」というペンネームで多くの著書も執筆しており、中でも『激録日本大戦争』『激録力道山』『激録馬場と猪木』などが有名です。また、彼はみのもけんじの漫画『プロレス・スターウォーズ』の原作者としても知られていますが、実際には作画担当であるみのもけんじがストーリーを考案し、桜井はクレーム対応のために名義を貸しているに過ぎません。この漫画は、彼が執筆した小説『プロレス太平洋戦争』の基本設定を踏襲して制作されました。

生涯を通じてプロレスに対する情熱を持ち続けた桜井は、2010年11月16日には『真夜中のハーリー&レイス』（アール・エフ・ラジオ日本）に出演し、元気な姿を見せました。しかし、その後、彼は心臓疾患を抱え、ペースメーカーを装着する手術を受けることになりました。残念ながら、2017年4月10日、神奈川県内の病院で永遠の眠りにつきました。享年80歳でした。

桜井康雄の豊かなプロレスの世界への貢献は、今なお多くのファンに影響を与え続けています。このように、彼は日本のプロレス界における重要な人物であり、その功績は後世に引き継がれていくことでしょう。

もう一度検索