桜井輝秀

桜井輝秀：南海ホークスの名二塁手から指導者へ

桜井輝秀氏（1948年生まれ）は、兵庫県洲本市出身の元プロ野球選手です。内野手として活躍し、特に1970年代の南海ホークスにおいて中心選手として活躍しました。高校時代は洲本実業高校でプレーし、近畿大会出場を経験するなど、早くからその才能を覗わせていました。

1966年のドラフト会議で南海ホークスから5位指名を受け入団。若手時代はレギュラー定着に苦戦しましたが、1971年より二塁手のレギュラーに定着します。同年は規定打席に到達し、打率.258を記録しました。その後、守備力と打撃力の両面で大きく成長を遂げます。

1973年には、抜群の守備力でベストナイン、ダイヤモンドグラブ賞を受賞。打率.282を記録し、チームのリーグ優勝に大きく貢献しました。同年に行われた読売ジャイアンツとの日本シリーズでは全試合に先発出場を果たすなど、チームの中心選手として活躍しました。1974年もダイヤモンドグラブ賞を受賞するなど、この頃の桜井氏はまさに南海ホークスの黄金期を支えた中心選手でした。

1977年まで二塁手のレギュラーを守り続けましたが、1978年以降は河埜敬幸選手にレギュラーの座を奪われ出場機会が減少。その後は、三塁手や指名打者としても起用されましたが、1982年には一軍出場がなく、同年限りで現役を引退しました。

華々しい現役生活に幕を閉じると、桜井氏は南海ホークス（ダイエーホークス）で指導者の道を歩み始めます。1983年から1997年までの間、二軍、一軍で内野守備・走塁コーチとして多くの若手選手を育成。穴吹義雄氏、杉浦忠氏、田淵幸一氏、根本陸夫氏、王貞治氏ら、5人の監督の下で指導にあたり、チームの低迷期を支える役割を担いました。

コーチとしての経験を積んだ後、1998年から2004年までは管理部長としてチーム運営にも携わりました。フロントでもチームに貢献した桜井氏は、長年に渡りホークス一筋で活躍したと言えるでしょう。

2004年の退団後は、福岡市早良区で「鉄板焼き・お好み焼き 淡路」という飲食店を経営する傍ら、NPO法人「ホークスジュニアアカデミー」のコーチも務めています。現役時代の実績、指導者としての経験、そして現在も野球界に貢献し続ける桜井輝秀氏の活躍は、今後も多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

主な受賞歴・記録

ベストナイン：1回（1973年）
ダイヤモンドグラブ賞：2回（1973年、1974年）
1000試合出場：1980年5月22日
オールスターゲーム出場：2回（1973年、1974年）
* 連続打席無安打：58（1977年 - 1978年）※当時NPB野手記録（現在は4位）

桜井輝秀氏の野球人生は、選手として、そして指導者として、常に高いレベルで活躍し続けた、輝かしい軌跡と言えるでしょう。

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