桜島町

桜島町の歴史と特徴

桜島町（さくらじまちょう）は、鹿児島湾に面した桜島の西側に位置した町です。1889年に北大隅郡西桜島村として成立し、1897年には鹿児島郡に編入。その後、1973年に町制を施行し、鹿児島郡桜島町と改名しました。しかし、2004年11月には鹿児島市に編入され、自治体としては消滅しました。

町の概要

2004年の時点で、桜島町の人口は約4,766人、世帯数は2,021世帯、面積は32.19平方キロメートルでした。この地は全国的に観光名所として知られる桜島を生かした特色ある町づくりが進められ、例えば24時間運航する桜島フェリーなどが運行されていました。そのため、地元住民や観光客にとってアクセスの良い地域として知られています。

現在、桜島は鹿児島市の一部となっていますが、地理的には鹿児島市本土と直接接していないため、新たに橋を架ける計画が浮上しています。しかし、その計画には桜島の自然景観を損なう懸念もあり、海底トンネル案も検討されています。加えて、鹿児島市の持木町燃崎沖には沖小島、また高免町沖には新島が存在し、前者は大字横山、後者は大字赤水に属しています。

大字と地域の構成

町村制施行に伴い、桜島郷を基盤に西桜島村が成立しました。そして、江戸時代からの村の区域は大字へと変更されました。廃止の際には、横山、白浜、二俣、松浦、西道、藤野、武、赤生原、小池、赤水（新島を飛地として含む）の10の大字から成り立っていました。鹿児島市に編入された際には、各大字に基づいて「桜島○○町」という名称が設定されました。また、2005年には赤水の区域内に新島町も設置されました。

現在、これらの区域は「桜島横山町」、「桜島白浜町」、「桜島二俣町」、「桜島松浦町」、「桜島西道町」、「桜島藤野町」、「桜島武町」、「桜島赤生原町」、「桜島小池町」、「桜島赤水町」、「新島町」として知られています。

隣接自治体と歴史

桜島町は、1950年まで東側に東桜島村が接していました。しかし、東桜島村は鹿児島市に編入されたため、桜島町はその村を挟んだ存在となりました。

桜島町の歴史を振り返ると、1889年には町村制が施行され、桜島の西半分に位置した北大隅郡桜島郷のいくつかの村が統合されました。1897年には鹿児島郡と統合され、1934年には桜島港から鹿児島港北埠頭を結ぶ桜島フェリーが運行開始されるなど、町の発展に寄与しました。

教育と交通

桜島町には、教育機関として桜島町立の中学校と小学校があります。すべての小学校では標準服の着用が義務付けられています。また、公共交通機関としては、桜島町営バスや三州自動車が運行され、国道224号などの道路が整備されています。

観光と地域の名物

桜島町は観光名所も多く、湯之平展望所や赤水展望広場といった展望施設があり、桜島の自然を楽しむことができます。また、桜島溶岩なぎさ公園や桜島自然恐竜公園などの施設もあり、訪れる人々にとって魅力的なスポットとなっています。名物には桜島大根や桜島小蜜柑があり、地元の風味を楽しむことができます。

桜島町は、歴史と自然、文化が織り交ぜられた地域であり、現在もその魅力は多くの人々に愛されています。

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