三州自動車

三州自動車（さんしゅうじどうしゃ）とは

三州自動車は、かつて鹿児島県鹿児島市に本社を置き、大隅半島を中心に路線バスを運行していたバス事業者です。通称「三州バス」として親しまれていましたが、2018年4月1日に鹿児島交通へ事業譲渡され、会社は解散しました。

特徴

いわさきグループの一員: いわさきコーポレーションの傘下にあり、鹿児島県南部、種子島、屋久島などの交通・観光事業者とともに「いわさきグループ」を構成していました。
大隅半島中心の路線: 本社は鹿児島市にありましたが、主な運行エリアは大隅半島や宮崎県都城市に限定されていました。
大隅交通ネットワークとの関係: かつては大隅交通ネットワークと共同運行していた路線も多かったですが、2011年12月1日に同社のバス事業をすべて譲り受けました。
ICカード対応: いわさきICカードやRapiCaが利用可能でした。

歴史

2004年4月1日: 鹿児島交通都城営業所から事業を譲り受け、三州自動車として発足しました。
2011年12月1日: 大隅交通ネットワークからすべてのバス事業を譲受し、本社を鹿児島市に移転しました。
2014年10月1日: 鹿屋バス停が移転しました。
2018年4月1日: すべてのバス事業を鹿児島交通へ譲渡し、三州自動車は解散しました。

運行路線

以下は、2011年4月時点の主な運行路線です。

直行バス

鹿児島 - 鹿屋（鴨池フェリー・垂水経由）
鴨池・垂水フェリーを経由し、錦江湾を渡るのが特徴です。フェリー内では下船して休憩も可能でした。

空港特急「えあぽーと・かのや」

鹿児島空港 - 鹿屋・東笠之原（高速道路経由）
大隅縦貫道、東九州自動車道、九州自動車道を経由する路線です。
鹿児島空港 - 鹿屋・東笠之原（牧の原・百引経由）
空港専用バスのため、クローズドドアシステムを採用していました。

その他の主な路線

鹿屋 - 百引・百引支所（竹下経由）
鹿屋 - 福山高校（竹下・百引・市成・牧の原経由）
百引 - 牧之原・福山高校（市成・牧の原経由）
鹿屋 - 百引・百引支所（大隅湖経由）
鹿屋 - 郡境（谷田・高隅経由）
鹿屋 - 高隈・勤労者福祉センター（谷田経由）
【急行】鹿児島空港 - 志布志（旭通り・牧之原・岩川経由）
国分 - 牧ノ原（旭通り経由）
鹿児島空港・国分駅 - 垂水港（敷根・福山・牛根経由）
【直行】「さんふらわあライナー」鹿児島中央駅 - 志布志港
牧ノ原ドライブイン - 志布志（岩川経由）
牧ノ原ドライブイン - 都城（10号線経由）
牧ノ原 - 渡瀬・平山小学校循環（福山・銅田・野坂経由）
都城 - 吉ヶ谷公民館（財部・大川原経由）
都城 - 柴建（財部経由）
都城 - 鹿屋（末吉・岩川・野方経由）
都城 - 志布志（末吉・岩川・松山経由）
岩川 - 志布志（尾野見経由）
岩川 - 市成車庫（大谷・恒吉経由）
百引 - 仏迫（平房・星ヶ尾経由）
百引 - 市成・柏木段（輝北大橋・松元経由）
垂水港 - 桜島港（垂水中央・桜島口・古里温泉経由）
垂水 - 志布志（古江・鹿屋体大・鹿屋・大崎経由）
垂水 - 鹿屋高校（古江・体育大経由）
垂水 - 志布志（古江・高須・鹿屋・高山経由）
垂水 - 根占・佐多（古江・高須・大根占経由）
鹿屋 - 大須東循環
鹿屋 - 小薄（一里山・花岡経由、小野原・根木原経由）
鹿屋 - かのやばら園（霧島ヶ丘公園）
鹿屋 - 根占・佐多（市役所・大姶良・坂元・大根占経由）
鹿屋 - 根占（市役所・吾平・大根占経由）
鹿屋 - 高山・内之浦（市役所・平原・吾平経由）
鹿屋 - 高山（市役所・宮下経由）
鹿屋 - 芝山（市役所・名貫経由）
鹿屋 - 吾平（市役所・星塚敬愛園・芝山経由）
鹿屋 - 浜田（桜ヶ丘・高須経由）
鹿屋 - 串良（生栗須・有里経由）
志布志 - 野方（吉村・市役所前経由）

※この他にも多数の系統が存在し、一部路線は鹿児島交通との共同運行でした。

廃止路線

【急行】鹿児島中央駅 - 志布志（10号線・岩川経由）
鹿児島中央駅 - 牧之原（10号線経由）

車両

三州自動車では、かつては自社導入の高性能車両もありましたが、晩年は首都圏や関西圏の中古車両を導入していました。そのため、多種多様な車両が在籍していました。

事業所

鹿屋営業所：鹿児島県肝属郡肝付町富山904-2
志布志営業所：鹿児島県志布志市志布志町志布志3丁目23-1
都城営業所 (旧本社): 宮崎県都城市吉尾町6203

この他にも、垂水、牧之原、岩川、百引、内之浦、根占、大泊に車庫がありました。かつては霧島市国分、桜島港にも車庫がありました。

関連会社

いわさきグループ各社
鹿児島交通
鹿児島交通観光バス
種子島・屋久島交通
鹿商海運
垂水フェリー
種子・屋久高速船


三州自動車は、地域の足として長年親しまれてきましたが、2018年にその歴史に幕を閉じました。しかし、その路線や車両の一部は、現在も鹿児島交通によって受け継がれています。

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