桜木健一

桜木 健一（さくらぎ けんいち）

桜木 健一（1948年3月26日生まれ）は、日本の俳優および歌手で、トライストーン・エンタテイメントに所属しています。彼は身長165cmで、1948年に大阪府で生まれました。

来歴・人物

大阪市阿倍野区美章園に生まれ育った桜木は、幼少期から関西の児童劇団「舞台」に所属し、演技の基礎を学びました。1966年には上宮高等学校を卒業し、その後、NHKのテレビ番組『ひょうたんの子』で本名を用いて俳優デビューを果たしました。また、時代劇『新選組血風録』にも出演し、少しずつその名を広げていきました。近畿大学に通うものの、すぐに中退し、上京を決めると1967年の映画『あゝ同期の桜』で本格的に活動を開始します。

桜木が特に名を馳せることになるのは、1969年のテレビドラマ『柔道一直線』での一条直也役の抜擢でした。この役は東映のプロデューサーである斉藤頼照が、「芝居がうまく、小柄」という理由から彼を大阪からスカウトしたもので、劇中で桜木は試合に挑む柔道家として多くのファンを魅了しました。彼の芸名もここで「桜木 健一」と改名され、名の「健一」は彼が尊敬する高倉健から引用され、名前に加えられました。

『柔道一直線』は当時のスポーツ根性物ドラマブームの中で大ヒットし、桜木は共演の吉沢京子と共に若者たちの人気アイコンとなります。この番組の成功により、桜木は一躍お茶の間の人気を得ることとなり、番組の予告編にファンレターの山から飛び出すシーンが使用されたことでも知られています。

その後、桜木はドラマ『刑事くん』に主演し、斉藤プロデューサーと共に番組の進行において重要な役割を果たしました。この作品もまた高い人気を誇りましたが、彼は「もう大人だから子供番組をやめたい」と述べ、結果的にそのシリーズは終了する運びとなります。

桜木はその後、舞台の活動にシフトし、山本周五郎原作の『さぶ』や『樅ノ木は残った』など、さまざまな舞台作品に出演します。また、歌手としても活動を行い、『柔道一直線』の主題歌や他のヒット曲をリリースしました。映画にも出演し、著名な作品として『仁義なき戦い 完結篇』や『新仁義なき戦い 組長最後の日』等があります。

桜木は自身の演技スタイルについても時折述べており、『柔道一直線』のDVD-BOXのインタビューでは、撮影時の独特なエピソードや当時の苦労を語っています。彼自身の経験が、特に柔道金メダリストの斉藤仁選手に影響を及ぼしたことは、彼にとって特に嬉しいエピソードであると述べています。柔道をテーマにしたこのドラマは、彼のキャリアを形成する大きな要素となりました。

さらに、2008年には『パンダが町にやってくる』に出演し、役名として柔道の先生役を演じ、視聴者に温かい印象を与えました。また、2009年にはそば好きが高じて「櫻木健一のお店」と名付けたそば屋も開店しましたが、2014年には閉店しました。

桜木の幅広い活動と多様な役柄は、彼が日本のエンターテインメント界での重要な存在であることを示しています。

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