桜木町/シュミのハバ/夢の地図

ゆず 20th シングル「桜木町/シュミのハバ/夢の地図」詳細解説

2004年6月2日、セーニャ・アンド・カンパニーより発売されたゆず通算20枚目のシングル「桜木町/シュミのハバ/夢の地図」は、3曲の個性豊かな楽曲で構成された作品です。

1. 桜木町

この楽曲は、ゆずの2人が学生時代やストリートミュージシャン時代に通い詰めていた東急東横線の桜木町駅が、みなとみらい線の開業に伴い2004年1月31日に廃止されたことをきっかけに制作されました。駅への思い出や、失恋を経験した北川悠仁の恋愛体験が織り込まれた、切なくも温かいラブソングとなっています。

作曲・作詞は北川悠仁、編曲は松任谷正隆が担当。プロデューサーである寺岡呼人の提案により、ゆずとしては初めて外部に編曲を依頼した作品となりました。松任谷は、楽曲イメージを口頭で聞いただけで、即興でピアノ演奏したメロディーがそのまま採用されるというエピソードも残っています。

プロモーションビデオには、ゆずの2人に加え、熱心なゆずファンとしても知られる女優の石原さとみが共演。ミュージックビデオにも、桜木町駅周辺の風景が印象的に映し出されています。間奏部分の岩沢厚治のソロパートは、当初は存在しませんでしたが、北川が「もっと岩沢の声を聴きたい！」と感じたことから急遽追加されたものです。

2021年6月2日には、「桜木町」のアフターストーリーを描いた楽曲「NATSUMONOGATARI」がリリースされ、新たな話題を呼びました。

2. シュミのハバ

作詞・作曲は岩沢厚治、編曲は寺岡呼人とゆずが共同で手がけました。この曲は、ライブパフォーマンスで特に人気が高い楽曲です。ダンサーのラッキィ池田による独特の振り付けが特徴的で、会場を熱狂の渦に巻き込みます。興味深いことに、ラッキィ池田自身は歌詞の内容を理解せずに、曲の雰囲気だけで振り付けを作成したと語っています。

3. 夢の地図

作詞・作曲は北川悠仁、編曲は寺岡呼人とゆずによる共同作業です。サンスターのCMソングとして使用されたほか、2004年に行われたゆずのライブツアー「ゆず体育館ツアー 2004 夢の地図」のタイトルにもなっている、ゆずにとって重要な楽曲です。北川が「『夢の地図』というタイトルの曲を書こう」という発想から生まれたこの曲は、聴く者の心に希望を灯すような、前向きなメッセージが込められています。

収録作品

「桜木町/シュミのハバ/夢の地図」に収録されている3曲は、数々のゆずのアルバムに収録されています。オリジナルアルバム『1 〜ONE〜』、ベストアルバム『Going 2001-2005』『YUZU 20th Anniversary ALL TIME BEST ALBUM ゆずイロハ 1997-2017』、ライブアルバム『ゆずのみ〜拍手喝祭〜 日替わり全曲集+1』などで聴くことができます。

テレビ出演

2004年9月16日放送のNHK総合「夢・音楽館」に出演し、「桜木町」に加え、「友達の唄」「栄光の架橋」、そして荒井由実の「やさしさに包まれたなら」のカバーも披露しました。

まとめ

「桜木町/シュミのハバ/夢の地図」は、ゆずの音楽性と、時代背景、そしてメンバーの人間性が凝縮された、まさに名盤と言えるシングルです。それぞれの楽曲に込められた想いや、制作秘話を知ることで、より深くこの作品を楽しむことができるでしょう。それぞれの楽曲は、ゆずのキャリアの中でも重要な位置を占めており、現在も多くのファンから愛され続けています。

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