梁山都市鉄道

梁山都市鉄道：釜山と梁山を結ぶ新たな交通網

釜山広域市と慶尚南道梁山市を結ぶ梁山都市鉄道は、釜山交通公社が運営する新たな鉄道路線です。老圃駅（釜山広域市金井区）から北亭駅（梁山市）までの全長約11.4kmを結び、釜山市街へのアクセス向上と梁山市の発展に大きく貢献する計画です。

路線概要と計画

この路線は、国道35号線と京釜高速道路に沿って敷設され、梁山市の工業団地、市庁、沙松新都市などを経由します。当初は釜山都市鉄道1号線または2号線の延伸計画として検討されましたが、コスト効率の観点から、ゴムタイヤ方式の案内軌条式鉄道（AGT）を採用することになりました。

当初の計画では全長12.51kmでしたが、蔚山広域市と梁山市を結ぶ軽電鉄計画との統合により、1.079km短縮され、現在の11.43kmとなりました。また、梁山市都心部から北亭方面への延伸は、当初2号線が担う予定でしたが、梁山市の財政負担軽減のため、本路線が代替することになりました。

梁山2号線との接続については、当初梁山駅との連絡橋を計画していましたが、2号線を延伸し、梁山総合運動場付近に新たな駅を設置して乗り換えを行う方式に変更されました。沙松新都市には2駅が設置される予定ですが、土地開発公社の負担額をめぐる協議が難航したため、2017年の着工予定が遅れました。しかし、その後合意に達し、2018年3月に着工されました。

建設は4つの工区に分割され、大宇建設と高麗開発などがそれぞれ工事を請け負っています。総事業費は5516億ウォンで、韓国政府が60％、慶尚南道、釜山市、梁山市、韓国土地住宅公社などが40％を負担します。車両基地は梁山市東面石山里に設置される予定です。

運行システムと駅

梁山都市鉄道は無人自動運転システムと中央管制システムを採用し、駅を除く全線は単線となります。駅数は7駅で、駅番号は101～107が割り当てられています（仮番号）。

事業の経緯

2007年の予備妥当性調査を皮切りに、2011年には妥当性調査と基本計画策定に着手しました。2015年には国土交通部が基本計画を告示し、釜山交通公社が事業を受託しました。2016年には国家鉄道網計画に組み込まれ、2017年には基本計画の変更により距離が短縮されました。2018年には事業計画が承認され、着工に至っています。

車両

車両は、釜山都市鉄道4号線や沙上下端線と同様、K-AGTをベースとした車両が導入される予定です。

開通と将来展望

梁山都市鉄道は2026年の開通を目指し、現在建設が進められています。開通後は、釜山と梁山間の交通の利便性が大幅に向上し、地域経済の発展にも大きく貢献すると期待されています。

まとめ

梁山都市鉄道は、釜山と梁山を結ぶ新たな交通インフラとして、両地域の連携強化と発展に重要な役割を果たすことが期待されています。無人運転システムやAGT方式の採用など、先進的な技術も取り入れられており、今後の日本の都市鉄道計画にとっても参考となる事例と言えるでしょう。今後の進捗に注目です。

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