梅津昭典

梅津昭典：子役から飲食店経営者へ─長く謎に包まれたその後の人生

梅津昭典さんは1963年生まれの東京都出身。幼少期から芸能活動を始め、数々の作品に出演した元子役、元俳優です。華々しい活躍の裏には、健康上の理由から劇団ひまわりに所属し、芸能界入りした過去があります。

1971年、テレビドラマ『おらんだ左近事件帖』で俳優デビュー。その後、『ウルトラマンA』でレギュラー出演を果たし、梅津ダン役として人気を博しました。当時小学三年生だった彼は、算数と音楽が好きで、野球と水泳を趣味にしていたと伝えられています。

並行して、映画『トラック野郎』シリーズにも出演。主人公の相棒の次男役として、シリーズに欠かせない存在感を示しました。しかし、『トラック野郎・度胸一番星』には出演せず、その理由は、松下金造の妻役である春川ますみさんの出演辞退に絡んでいたことが判明しています。監督の鈴木則文氏は、君江役の春川さんが出演しないのに子供たちだけ出演させるのは不自然だと判断したため、梅津さんの出演も見送られたのです。その後、シリーズに復帰するも、全10作で子役が入れ替わるという演出上の都合により、梅津さんの出演は『トラック野郎・男一匹桃次郎』が最後となりました。

芸能界引退後、長らくその消息は不明でしたが、2021年3月、SNSを通じて近況が明らかになりました。『ウルトラマンA』の主演俳優、高峰圭二さんのツイートがきっかけです。高峰さんとの再会を果たし、梅津さんが2013年から新橋で居酒屋「美味ぇ津」を経営していることがわかりました。翌4月には、『ウルトラマンA』の共演者である高峰圭二さん、西恵子さん、佐野光洋さんと約50年ぶりの再会を果たし、その様子は高峰さんのSNSで報告されました。

「美味ぇ津」はテレビ番組『二軒目どうする？』やドラマ『今夜はコの字で』でも紹介され、梅津さんもドラマに出演するなど、第二の人生も順風満帆と言えるでしょう。2021年5月には配信イベント「輝け！エースチャンネル～高峰圭二と仲間たち」に出演し、『ウルトラマンA』の共演者たちと再会を果たしました。

梅津昭典さんの芸能活動はすでに引退していますが、彼の存在は、多くの特撮ファンや映画ファンに深く記憶されています。子役時代から培ってきた演技力と、現在の飲食店経営者としての活躍は、彼の人生の豊かさを感じさせます。また、SNSでの近況報告や旧友との再会は、彼の温かい人柄と人脈の広さを物語っています。かつてのスターが第二の人生を歩む姿は、多くの人々に感動と希望を与えていると言えるでしょう。

出演作品

テレビドラマ

おらんだ左近事件帖 (1971年 - 1972年、CX) - 二太
ウルトラマンA (1972年 - 1973年、TBS) - 梅津ダン
ウルトラマンタロウ (1973年、TBS)
ウルトラマンレオ (1975年、TBS)
走れ!ケー100 (1973年、TBS)
流星人間ゾーン (1973年、NTV)
ファイヤーマン (1973年、NTV)
ロボット刑事 (1973年、CX)
キカイダー01 (1974年、NET)
江戸を斬る 梓右近隠密帳 (1974年、TBS)
イナズマンF (1974年、NET)
円盤戦争バンキッド (1976年 - 1977年、NTV) - バンキッドオックス / 牛島二郎
貝がらの街 (1978年、NTV)

映画

メカゴジラの逆襲 (1975年、東宝)
トラック野郎シリーズ (東映) - 松下幸次郎
トラック野郎・御意見無用 (1975年)
トラック野郎・爆走一番星 (1975年)
トラック野郎・望郷一番星 (1976年)
トラック野郎・天下御免 (1976年)
トラック野郎・男一匹桃次郎 (1977年)

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