梅錦山川

梅錦山川株式会社（うめにしきやまかわ）

愛媛県四国中央市に位置する酒造メーカー、梅錦山川株式会社。1872年の創業以来、日本酒造りに情熱を注ぎ、数々の賞を受賞してきました。2016年からは白鶴酒造の傘下となり、新たな展開を見せています。

沿革

1872年（明治5年）：山川由良太により創業。
1954年（昭和29年）：山川酒造合資会社として設立。
1991年（平成3年）：株式会社に改組し、梅錦山川株式会社となる。
1995年（平成7年）：地ビール製造免許を取得し、「梅錦ビール」の販売を開始。
1996年（平成8年）：周桑郡丹原町（現・西条市丹原町）に「梅錦ガーデン丹原麦酒醸造所」をオープン（2005年に閉鎖）。
2016年（平成28年）：白鶴酒造が全株式を取得し、完全子会社化。藤原康展が社長に就任し、創業家の山川浩一郎は相談役となる。

事業承継の背景には、後継者不在という課題がありました。コンサルタント会社との相談の結果、白鶴酒造による子会社化が決定。社名とブランドは維持され、従業員の雇用も継続されました。

概要

梅錦山川は、全国新酒鑑評会で金賞の常連として知られています。特に、1977年から2012年まで杜氏を務めた山根福平が醸造した純米吟醸原酒「1993」は、ヴィンテージ日本酒として高い評価を受けています。

また、同社の主屋・仕込蔵は、国の登録有形文化財に登録されており、歴史的価値も認められています。

1998年には、四国各地の地ビール生産業者らによる「四国地ビール協議会」が発足し、梅錦山川が事務局を務めました。地域全体の地ビール振興に貢献しました。

梅錦ガーデン丹原麦酒醸造所

かつては、食と酒をテーマにしたテーマパーク「梅錦ガーデン丹原麦酒醸造所」を運営していました。地ビール醸造所、レストラン、ハーブ園、芝生広場、イングリッシュガーデンなどを備え、地元の食材や自家製ハーブを使った料理を提供していました。

醸造所では、ドイツ人ブラウマイスターを招き、本格的な地ビール造りを行っていました。ピルスナー、ボック、ペールエールに加え、伊予柑を使った発泡酒や、真珠の研磨粉を溶かした「真珠ビール」など、個性的な商品も開発しました。

1996年から2005年までの9年間で、年間20万人の来園者を集めましたが、後継者問題により閉鎖されました。閉鎖後も地ビール醸造は継続されましたが、2013年には醸造設備が本社に移転。現在は本社にて5種類の地ビールが製造されています。

跡地は更地化され、太陽光発電所となっています。

受賞歴

全国新酒鑑評会
平成14酒造年 - 29酒造年
「梅錦」金賞受賞 - 平成29年受賞

所在地

愛媛県西条市丹原町関屋甲429-1

営業時間

午前11時から午後9時30分

交通

JR予讃線／壬生川駅からタクシーで15分
かつてはJR松山駅からシャトルバスが運行されていました（平日のみ）。

関連項目

地ビール
* 白鶴酒造

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