棚尾駅

棚尾駅について

棚尾駅（たなおえき）は、かつて愛知県碧南市棚尾本町5丁目に位置していた名古屋鉄道三河線の駅で、現在は廃駅となっています。1926年に開業し、長い歴史を持つこの駅は地元の交通に重要な役割を果たしてきました。

歴史の概略

この駅は、1926年9月1日に大浜港（現在の碧南）と神谷（現在の松木島）の間が開通した際に開業されました。当初は三河鉄道の駅として始まり、1941年に名古屋鉄道に合併されてからは三河線の一部として利用されました。1960年には駅舎が改築され、1965年には貨物営業が廃止されました。さらに、1966年には無人化が進み駅舎も撤去されました。

1990年の7月には、碧南と吉良吉田間の電化設備が廃止され、それに伴いレールバス（キハ20形）の運行が開始されました。しかし、2004年4月1日にこの駅は廃止され、長い歴史に幕を閉じることとなりました。

駅の構造

棚尾駅は、かつて1面1線からなる停留場の構造を持っていました。以前は列車が交換できる島式ホームを備えていましたが、無人化や廃止に伴い、その設備は使われなくなりました。

利用状況

名古屋鉄道の記録に基づくと、1992年度の1日平均乗降人員は133人であり、この数値は名鉄全駅中330位、三河線の38駅中37位に位置するものでした。また、2003年度には1日平均乗車人員が30人と極めて少なかったことが示されています。これからも分かるように、利用者数は年々減少していきました。

碧南レールパーク

現在、棚尾駅の跡地は「碧南レールパーク」として整備されており、2017年にオープンした「棚尾広場」では多くの人々が訪れています。この公園では、ホームを利用したイベントステージや、赤い車両を模した休憩所、遊具、時計塔などが設置されています。地域のイベントスペースとしても活用されるなど、地元の憩いの場となっています。

駅周辺の環境

駅の周辺には、志貴毘沙門天や妙福寺があります。愛知県道43号岡崎碧南線も近くを通っており、交通の要所としての役割を果たしています。また、三河線の廃止に伴い、代替バスとして「ふれんどバス」が運行されており、訪問者はアクセスを確保できます。駅跡地近くには「毘沙門」と「棚尾橋西」という二つのバス停があります。

隣の駅

名古屋鉄道三河線には、廃止された棚尾駅の隣に玉津浦駅と三河旭駅が存在しました。

このように棚尾駅は、時代と共にその姿を変えつつも、地域の人々に親しまれ続けている施設となっています。

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