森寿

森壽（もり ひさし）

森壽は、1879年（明治12年）9月2日に山口県で生まれ、1952年（昭和27年）3月10日に生涯を閉じた大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍中将で、功五級の勲章を受けています。

軍歴

森は、陸軍士官学校第11期と陸軍大学校第21期を卒業後、日露戦争に出征し、その戦功により功五級金鵄勲章を授与されました。その後、1918年（大正7年）7月に陸軍大学校の教官に就任し、1919年（大正9年）8月には陸軍騎兵大佐に進級しました。

1920年（大正10年）7月には騎兵第26連隊長に転じ、1922年（大正12年）3月には騎兵監部部員となりました。1923年（大正13年）2月4日には陸軍少将に進級すると同時に、騎兵監部附および陸軍技術会議議員を兼任しました。

1925年（大正15年）3月には陸軍騎兵学校長に就任し、1928年（昭和3年）3月には騎兵第3旅団長を経て、1929年（昭和4年）7月1日に騎兵監となり、同年8月1日には陸軍中将に進級しました。1930年（昭和5年）11月7日には第19師団長に親補され、満州事変が発生すると、師団隷下の歩兵第38旅団を基に編成された混成第38旅団を出動させ、第2師団を救援しました。

1933年（昭和8年）3月18日に待命となり、同年3月31日に予備役に編入されました。第二次世界大戦後の1947年（昭和22年）11月28日には、公職追放の仮指定を受けました。

人物像

森壽は、日露戦争から満州事変まで、激動の時代を軍人として駆け抜けました。騎兵科のエキスパートとして、陸軍騎兵学校長や騎兵監を歴任し、騎兵の育成に尽力しました。また、師団長として部隊を率いて満州事変に出動するなど、実戦経験も豊富でした。その軍人としての経歴は、激動の時代を映し出す鏡と言えるでしょう。

参考文献

福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。
外山操 編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。ISBN 4829500026。
* 帝国秘密探偵社 編『大衆人事録 昭和3年版』帝国秘密探偵社、1927年。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1688498。

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