森田一義アワー笑っていいとも!

『森田一義アワー笑っていいとも!』は、1982年10月4日から2014年 3月31日までフジテレビ系列で平日昼に生放送されていた伝説的な帯バラエティ番組です。通称『笑っていいとも!』または『いいとも!』として親しまれ、新宿スタジオアルタから連日生放送を行っていました。

番組概要

この番組は、タモリこと森田一義さんが司会を務める冠番組でありながら、番組タイトルは「森田一義アワー」として、テロップもそのように表示されていました。しかし、番組内では「タモリさん」「タモさん」という愛称で呼ばれていました。タモリさんが司会を務める番組の中で、テレビ朝日系列の『タモリ倶楽部』に次ぐ長寿番組として知られています。

番組は、1982年10月4日に、同じくスタジオアルタから生放送されていた帯バラエティ番組『笑ってる場合ですよ!』の後継番組としてスタートしました。また、日曜日には派生番組である『笑っていいとも!増刊号』も放送され、フジテレビ系列局がない地域では他系列局で遅れて放送されることもありました。年末年始には『笑っていいとも!特大号』、夏には『FNS27時間テレビ』内で『増刊号生スペシャル』が放送されるなど、特別番組も多数制作されました。

番組開始当初は、人気お笑いタレントが多数出演していた『笑ってる場合ですよ!』の後を受け、当時深夜番組で活躍していたタモリさんを総合司会に起用したことが話題となりました。番組開始当初、視聴率の苦戦が予想されていましたが、開始から半年も経たないうちに視聴率が上昇し、1989年から2013年までの25年間、同時間帯の年間平均視聴率で民放トップを維持し続けました。

番組のコンセプトは「楽しくなければお昼じゃない!」で、タモリさんといいとも青年隊を中心に、各曜日レギュラー陣、日替わりコーナーゲスト、テレフォンゲストを交え、様々なコーナーが展開されました。しかし、番組末期には視聴率が低迷し、番組内容の改革が図られましたが、タモリさんとの意見の相違が表面化しました。そして、2013年10月22日に番組終了が発表され、2014年 3月31日に31年半の歴史に幕を閉じました。

番組構成

番組の大きな特徴として、視聴者参加型のコーナーが数多く設けられていました。基本的な流れは、オープニングから始まり、日替わりコーナー、テレフォンショッキング、曜日対抗企画へと続き、最後にエンディングを迎えるという構成でした。

生放送のため、テレフォンショッキングや日替わりコーナーが長引いた場合には、コーナーを休止または短縮してエンディングを迎えることもありました。視聴者参加型のコーナーを優先するものの、報道などの事情で出演者が変更になることもありました。

番組開始当初から続いたトークコーナー「テレフォンショッキング」は、毎日ゲストを招いてタモリさんとトークをする人気コーナーでした。エンディングでは、各曜日レギュラー陣が様々なゲームに挑戦する曜日対抗企画が断続的に行われ、番組を盛り上げました。

番組終了後には、レギュラー陣がファンサービスを兼ねたトークを繰り広げ、その模様は『笑っていいとも!増刊号』で放送されるなど、多岐に渡る企画が行われました。また、テレフォンショッキングのゲストだけでなく、各曜日日替わりコーナーにも多くのゲストが出演し、番組を華やかに彩りました。

タイトルロゴ

番組のタイトルロゴは、上部に『森田一義アワー』、旗の中に『笑って』、下部に大きく『いいとも!』とデザインされ、番組開始から最終回まで基本的な形は変わりませんでした。このロゴは高柳義信さんのデザインで、『笑って』の旗と勢いのある『いいとも!』の字体が特徴的でした。2001年4月以降には、『笑って』の書体が変更されたデザインも使われるようになり、ロゴの配色も時期によって変化しました。

視聴率

番組初回放送の視聴率は4.5%でしたが、最終回には平均視聴率16.3%を記録し、瞬間最高視聴率は18.4%に達しました。また、同日夜に放送された『グランドフィナーレ感謝の超特大号』では平均視聴率28.1%、瞬間最高視聴率33.4%を記録し、有終の美を飾りました。全8,054回放送の番組平均視聴率は11.5%でした。

出演者

総合司会は森田一義（タモリ）さん、アシスタントは歴代いいとも青年隊が務めました。その他、曜日別レギュラー、テレフォンアナウンサーなどが出演し、番組を盛り上げました。

番組の流れ

オープニングでは、いいとも青年隊によるテーマ曲「ウキウキWATCHING」の歌とダンスで始まりました。番組開始から2000年2月29日まではタモリさんが歌いながら登場し、その後観客の拍手を収めるパフォーマンスをするようになりました。エンディングでは、タモリさんが「また、明日も見てくれるかな?」と呼びかけ、観客・出演者全員が拳をあげながら「いいとも!」と言うのがお決まりでした。

主要コーナー・企画

番組の主要コーナーには、毎日ゲストを招いてタモリさんとトークをする「テレフォンショッキング」、各曜日レギュラー陣が対抗戦を繰り広げる「曜日対抗いいともCUP」などがありました。その他にも、視聴者参加型の「出たいドル!」や、最新の流行語を紹介する「発表!知らなきゃイケない!?最新ワード展覧会」など、様々な企画が行われました。

番組の歴史

番組は、放送時間の変遷や記念回を重ね、様々な出来事がありました。2002年4月5日には放送5,000回を達成し、タモリさんがギネス世界記録に認定されました。番組終了時には、タモリさんが「生放送バラエティー番組単独司会最多記録」、番組が「生放送バラエティー番組放送回数最多記録」に認定され、番組内で認定式が行われました。

タモリさんの休暇や不在時には、各曜日レギュラー陣が代役を務めるなど、柔軟な対応が取られていました。番組は、1989年から2013年まで25年連続で同時間帯視聴率首位を獲得するなど、高い人気を誇りました。番組開始当初、タモリさんは七三分けに色の薄いサングラスをかけていましたが、1990年7月のヨット事故を機にオールバックに変更されました。

1980年代には、曜日レギュラーに横澤彪さんのインテリ趣味が反映され、金田一春彦さんなどが起用されました。また、総合司会者の候補には、ビートたけしさんや明石家さんまさんの名前も挙がっていました。

1990年代には、番組構成に様々な変化があり、曜日対抗企画の変更や、出演者の名前テロップの変更などが行われました。また、1995年には阪神・淡路大震災により番組が休止されたり、1996年には高知放送での放送が終了するなど、様々な出来事がありました。

2000年代には、オープニングの演出変更や、タモリさんのサングラスの変更などがありました。2002年には、ビル・ゲイツさんが特別企画に出演し、話題となりました。2005年からは、ハイビジョン制作に移行しました。

2010年代には、東日本大震災により番組が休止されたり、番組30周年のリニューアルが行われました。また、2012年には『FNS27時間テレビ』で当番組をベースにした特別番組が放送されました。

番組の終焉に向かう中、番組内容の変更やタモリさんの出演時間の短縮など、様々な動きがありました。そして、2013年10月22日に番組終了が発表され、2014年 3月31日に最終回を迎えました。

番組終了後には、番組を懐かしむ「タモロス」という言葉が生まれました。また、サントリーコーヒー「BOSS」のCMでタモリさんが出演するなど、番組終了後もその影響力は大きかったです。

その後、フジテレビ系列にてタモリさんが司会を務める『ヨルタモリ』が放送されました。また、2016年にはスタジオアルタの営業が終了しましたが、番組の記憶は多くの人々の心に残っています。

放送事故・事件・ハプニング・現象

番組では、発煙筒が投げ込まれる事件や、タモリさんが泥酔状態で出演したハプニングなど、様々な出来事がありました。また、観客が番組終了について質問したり、江頭2:50さんが乱入するなど、生放送ならではのハプニングも数多くありました。

テーマソング

番組のテーマソングは「ウキウキWATCHING」で、番組開始当初から使用されていました。この曲は、時代に合わせてアレンジが加えられ、多くの視聴者に親しまれました。

観覧

番組の観覧は、往復はがきで応募する必要があり、18歳未満の応募は無効とされていました。また、当日当選しても来られない人のために、キャンセル待ち制度がありました。観客による写真撮影は、フラッシュを使用しなければ禁止されていませんでした。

放送休止・中断

番組は、重要事件・事故・自然災害やスポーツ関連の番組中継などにより、放送が休止・中断されることがありました。東日本大震災の際には、番組が大きく休止されました。

ネット局

番組は、最大31局で放送されており、多くの地域で視聴することができました。しかし、ネット局の変遷もあり、一部地域では放送が打ち切られたり、時差ネットで放送されたりしました。

番組予告

番組開始前には、番組予告としてクロスプログラムが放送されていました。また、エンディング終了後にも、翌日（または増刊号）の予告スポットが放送されていました。

スタッフ

番組には、多くの構成作家、ディレクター、プロデューサーなどのスタッフが関わっていました。番組初期には、横澤彪さんや佐藤義和さんがプロデューサーを務めていました。

その他

この番組は、多くの視聴者に愛され、日本のテレビ史にその名を刻む伝説的な番組となりました。

もう一度検索

森田一義アワー笑っていいとも!