森野鍛冶哉

森野鍛冶哉（もりの かじや）

森野鍛冶哉は、1905年生まれの日本の俳優で、本名は守内守治郎です。彼のキャリアは、1931年に開場した新宿ムーランルージュ新宿座から始まりました。有馬是馬らとともに舞台に立ち、その才能を開花させました。

1933年には、穂積純太郎原作の『失業侍気質』で主演を務め、その演技力が高く評価されました。同年、P.C.L.映画製作所に引き抜かれ、映画界へ進出。現代劇のコメディを得意とし、多くの作品でそのユーモラスな演技を披露しました。また、時代劇にも出演し、幅広い役柄をこなしました。

1934年3月には、東京宝塚劇場の専属俳優となり、『さくら音頭』などのバラエティショーにも出演。舞台と映画の両方で活躍しました。その後、劇団新喜劇にも参加し、コメディ俳優としての地位を確立しました。

1942年、9年間在籍した東宝を離れ、二代目渋谷天外、浪花千栄子らの松竹家庭劇に参加。戦後の1946年には、松竹家庭劇の分裂に伴い京都へ移り、大映京都撮影所で『殴られたお殿様』などに出演しました。

しかし、1947年4月15日に公開された片岡千恵蔵主演の映画『龍虎伝』を最後に銀幕から姿を消し、以後の消息は不明となっています。

森野鍛冶哉は、短い期間ながらも多くの映画に出演し、その演技で観客を魅了しました。彼の出演作品は、日本の映画史における貴重な記録として、今もなお評価されています。

主なフィルモグラフィ

純情の都（1933年）
只野凡児 人生勉強（1934年）
恋の舗道（1934年）
坊つちやん（1935年） - 赤シャツ役
三色旗ビルディング（1935年）
サーカス五人組（1935年） - マネージャー・松本役
おほべら棒（1936年）
歌う弥次喜多 京大阪の巻（1937年）
絵本五十三次（1938年）
相馬の金さん（1938年）
エンタツ、アチャコの忍術道中記（1939年）
むかしの歌（1939年）
忘られぬ瞳（1939年）
忠臣蔵 前篇（1939年） - 宗匠宗遍役
忠臣蔵 後篇（1939年） - 宗匠宗遍役
お転婆社長（1940年）
姉の出征（1940年）
鷲ノ王峠（1941年）
殴られたお殿様（1946年）
龍虎伝（1947年）

外部リンク

森野鍛冶哉 - 日本映画データベース
Kajiya Morino - IMDb（英語）

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