森長直

森長直についての詳細

森 長直（もり ながなお）は、備中国西江原藩の第2代藩主であり、播磨国赤穂藩の当主でもあります。彼は寛文12年（1672年）の11月または12月に、津山藩の第2代藩主である森長継の八男として誕生しました。成長過程で、父である長継は延宝2年（1674年）に隠居し、長直の兄である長武が藩主の座を継ぐこととなります。

長武もまた貞享3年（1686年）に隠居し、その後は甥の長成が藩主となりました。しかし、長直は元禄7年（1694年）に長成から1500俵の分与を受けていました。この時期、長成は苦しい状況に置かれていました。彼は以前から心身共に虚弱であり、また、東京都中野区の犬屋敷の普請に伴う多額の借金が、藩内に混乱をもたらしていました。結果的に、元禄10年（1697年）、長成はその心労のために亡くなりますが、彼には子供がいませんでした。

長継は、自身の弟である関衆利（森衆利）を次代の藩主として認めるよう幕府に対し訴えます。幕府はこれを承認しましたが、衆利は継承の挨拶のため江戸に向かう途中で精神的な混乱をきたし、最終的には家督相続が取り消されてしまいます。1697年8月2日、彼らの居城であった津山藩は改易され、森家は一時的に存続の危機を迎えます。

しかし、幕府は長継に与えていた隠居料として美作国内の2万石を維持することを認めることで、森家の存続を許可しました。その結果、長継は新たに西江原藩を立藩し、長直は8月26日に世子として指名されました。元禄11年（1698年）には、父の死去により、西江原藩主として正式に家督を継ぐこととなります。

長直は西江原藩の発展に努め、新田の開発に力を入れました。その後、宝永3年（1706年）には播磨赤穂藩に2万石で移封されました。赤穂藩では藩財政が厳しい状態であったため、塩田の開発にも力を注ぎました。しかし、享保7年（1722年）8月24日に彼は生涯を閉じ、享年51でした。彼の跡を継いだのは、婿養子の長孝でした。

系譜

• - 父: 森長継（1610-1698）
• - 母: 橋村氏
• - 正室: 堀親貞の娘
• - 継室: 鯰江氏
• - 女子:

- 森長孝の正室
- 関長広の婚約者

• - 養子:

- 森長孝（1694-1723） - 森三隆の三男

森長直の生涯は、藩主としての努力と家庭内の複雑な事情が絡み合った一面を示しています。彼の政績はその後の藩の発展にも影響を与えることになりました。

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