植村駅

植村駅について

植村駅（うえむらえき）は、鹿児島県霧島市横川町中ノに位置する、九州旅客鉄道（JR九州）肥薩線の駅です。ひっそりとした佇まいの無人駅で、駅舎はなく、小さな待合所が設けられています。1日の平均乗車人員はわずか5人（2016年度）と、非常に閑散とした駅です。

歴史

植村駅は、1950年代後半、鉄道輸送が蒸気機関車から気動車へと移行する時期に、地元住民の熱意によって誕生しました。1955年頃から新駅設置の運動が始まり、1956年には横川町に建設委員会が設立されました。国鉄から新駅設置の回答は得られたものの、建設用地や費用は地元負担という条件でした。

地元集落が用地を提供し、横川町が建設費用を負担することで合意し、駅の建設が始まりました。多くの地元住民が工事に参加し、待合所の建物も立木の伐採から製材、建築まで、すべて地元住民の手で行われました。

1957年7月5日に開業した当初、植村駅には気動車しか停車できませんでした。蒸気機関車が牽引する客車は通過しており、全ての列車が停車するためには、ホームを5両の客車が収まるように延長する必要がありました。しかし、駅の構造上、ホーム延長が困難であったため、5両の客車のうち、先頭と最後尾のドアがホームにかからない状態を認めさせることで、1965年10月1日から客車も停車するようになりました。

年表

1957年（昭和32年）7月5日：開業。気動車の旅客のみを取り扱う駅員無配置駅としてスタート。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、九州旅客鉄道に継承。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅です。駅舎はなく、小さな待合所があるだけの無人駅です。

利用状況

2016年度の1日平均乗車人員は5人です。

駅周辺

駅周辺にはまとまった住宅地はなく、日中でも人通りは少ないです。近くには以下の施設や道路があります。

鹿児島県道50号牧園薩摩線
天降川
万膳川
万膳橋
横川温泉

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）

■肥薩線

大隅横川駅 - 植村駅 - 霧島温泉駅

参考文献

曽根悟（監修）、朝日新聞出版分冊百科編集部（編集）「肥薩線・吉都線・三角線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第2号、朝日新聞出版、2009年7月19日。

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]

外部リンク

植村駅（駅情報） - 九州旅客鉄道

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