椎名亮輔

椎名亮輔のプロフィールと業績

椎名亮輔（しいな りょうすけ）は、1960年9月27日生まれの日本の著名な音楽学者で、哲学博士としても知られています。彼は東京都小平市出身で、現在は兵庫県に居住しています。音楽美学や音楽哲学を専門とし、同志社女子大学にて教授として活動しています。

学歴と留学

椎名は1979年に私立桐朋高等学校を卒業し、同校の吹奏楽部では古川聖と同じクラブで過ごしました。1983年には東京大学の教養学部をフランス分科で卒業し、その後パリ第8大学の音楽学部へ留学しました。そこでダニエル・シャルルに師事し、多くの仲間とも交流を深めました。彼の留学中には、鵜飼哲や松葉祥一、山田広昭などの著名な音楽関係者とも関わりを持ちました。1986年には東京大学大学院の比較文学・比較文化専門修士課程を修了し、この時期に同人誌「メリメロ」にも参加しています。1989年には博士課程の単位を取得しましたが、その後満期退学となりました。

1992年から2001年までフランスで生活し、大学で教えながらピアニストとしても活動を行いました。特に2000年にはパリのUFAMコンクールで一等を獲得しています。1994年にはニース大学の文学部で博士課程を修了し、哲学博士号を取得しました。2001年には日本音楽学会に所属しました。

受賞歴

彼の代表作である『デオダ・ド・セヴラック　南仏の風、郷愁の音画』は、2011年に第21回吉田秀和賞を受賞し、その名声を高めることとなりました。

職歴

椎名は1989年に東京大学教養学部の助手としてキャリアをスタートさせました。その後、1992年からフランス国立東洋語東洋文化研究所（INALCO）の講師を歴任し、1998年からはリール第3大学の講師として教鞭を執りました。2001年には同志社女子大学学芸学部音楽学科にて助教授として着任し、2009年には教授に昇進しました。また、2010年にパリ第8大学で客員教授を務め、さらに2013年にはバルセロナ自治大学の招聘教授となりました。

著書と翻訳

彼の著書には、『音楽的時間の変容』（2005年）、『狂気の西洋音楽史　シュレーバー症例から聞こえてくるもの』（2010年）、『デオダ・ド・セヴラック　南仏の風、郷愁の音画』（2011年）、および『梨の形をした30の言葉 エリック・サティ箴言集』（2022年）などがあります。また、編著として『音楽を考える人のための基本文献34』（2017年）や多くの翻訳書も手掛けています。

音楽活動

音楽家としてはピアニストとしての活動があり、彼のCDには『デオダ・ド・セヴラック　歌曲と古いシャンソン』などがあります。このCDは奈良ゆみのソプラノと椎名のピアノで構成され、2011年にリリースされました。

影響と関連人物

椎名亮輔は、音楽界において多くの影響を与えており、大里俊晴や細川周平、リュック・フェラーリ、ダニエル・シャルルなどの音楽家とも交流があります。彼の業績は、今後も音楽学の発展に寄与し続けることが期待されています。

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