極地からの怪物 大カマキリの脅威
『極地からの怪物 大カマキリの脅威』(原題:The Deadly Mantis)は、
1957年に公開されたアメリカのSFモンスター映画です。
ネイサン・ジュランが監督を務め、
ウィリアム・アランドの原案をマーティン・バークレーが脚本化しました。主演はクレイグ・スティーヴンス、ウィリアム・ホッパー、アリックス・タルトン、パット・コンウェイ。
あらすじ
南海の火山噴火が引き金となり、北極の氷山が崩壊。その中から、数百万年もの間、氷の中に閉じ込められていた巨大な古代カマキリが姿を現します。時を同じくして、アメリカ軍のレッド・イーグル1基地では、前哨基地のレーダー第4監視所との連絡が途絶えてしまいます。指揮官のパークマン大佐は、パイジー中尉と共に調査へ向かい、そこで壊滅した監視所と、謎の緑色の物体を発見します。
ほどなくして、レーダーが謎の反応を捉え、航空隊が出動しますが、何も発見できません。しかし、飛行中の輸送機が何者かに撃墜され、再び現場に急行したパークマン大佐たちは、再び巨大な物体を目撃。事態を重く見たパークマン大佐は、
コロラドスプリングスのフォード将軍に報告します。
フォード将軍は、ガンサー教授をはじめとする専門家を招集し、調査を開始しますが、難航します。ガンサー教授は、古生物学者のジャクソン博士に協力を要請。ジャクソン博士は、発見された物体が昆虫の一部であると推測し、議論の結果、それが巨大カマキリであると断定します。
その頃、巨大カマキリはグリーンランドに現れ、人々を襲い始めます。事件を知ったジャクソン博士は、秘書のマージと共にレッド・イーグル1基地へ向かい、パークマン大佐と合流して輸送機の墜落現場を調査します。基地に戻った彼らを、巨大カマキリが襲撃。隊員たちは銃火器で応戦しますが、全く歯が立ちません。航空隊が出撃すると、巨大カマキリは飛び去ります。
レーダーの反応から、巨大カマキリが南へ移動していることが判明し、フォード将軍は記者会見を開き、その存在を公表。ジャクソン博士やパークマン大佐も、捜索への協力を市民に呼びかけます。軍と市民の協力により、巨大カマキリの動きを追跡していきます。パークマン大佐とマージは、
メリーランド州で発生した列車事故の現場へ向かい、そこで巨大カマキリの痕跡を発見します。そして、ついに巨大カマキリは
ワシントンD.C.に襲来し、街は厳戒態勢となります。
パークマン大佐は航空隊を率いて巨大カマキリを攻撃し、海へ追い込もうとしますが、途中で衝突し墜落。間一髪で脱出したパークマン大佐を尻目に、巨大カマキリはマンハッタントンネルへ逃げ込みます。
フォード将軍はトンネルの入り口を封鎖し、化学兵器による攻撃を開始。トンネル内に突入したパークマン大佐たちは、弱った巨大カマキリに爆弾を投下します。トンネルから撤退後、再び内部へ侵入し、巨大カマキリの死を確認。しかし、マージが写真を撮ろうとした瞬間、巨大カマキリの足が動き出し、彼女を驚かせます。パークマン大佐はマージを助け、ジャクソン博士は死後反応だと説明。安堵したパークマン大佐とマージはキスを交わします。
キャスト
ジョー・パークマン大佐:クレイグ・スティーヴンス
ネドリック・ジャクソン博士:ウィリアム・ホッパー
マージ・ブレイン:アリックス・タルトン
マーク・フォード将軍:ドナルド・ランドルフ
ピーター・アレン軍曹:パット・コンウェイ
アントン・ガンサー教授:フローレンス・エイムズ
製作
ネイサン・ジュランにとって初の
SF映画作品であり、オープニングのシークエンスは自身のアイディアです。映画には
アメリカ空軍所有の映像が使用され、エスキモーの村のシーンは『S.O.S. Eisberg』から流用されています。
巨大カマキリは、体長61メートル、足12メートルのモデルが作製され、油圧システムで起動する46メートルの羽が取り付けられました。また、1.8メートルと30センチメートルのモデルも作られ、歩行シーンや飛翔シーンに使用。
ワシントン記念塔に巨大カマキリが登るシーンでは、本物のカマキリが使用されました。
評価
Rotten Tomatoesでは38%の支持率となっています。
その他
本作の登場生物の声の一部が、『
キングコング』、『小さき勇者たち〜
ガメラ〜』、『怪獣大決戦
ヤンガリー』などの鳴き声に使用されています。
参考文献
Rajewski, Genevieve (2006). Introducing the Deadly Mantis. Rosen Publishing Group.
ISBN 1-4042-0848-8
外部リンク
極地からの怪物 大カマキリの脅威 - IMDb(
英語)
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極地からの怪物 大カマキリの脅威 - allcinema