ヤンガリー

ヤンガリー/ヨンガリ（용가리）

ヤンガリーは、韓国映画に登場する怪獣の名前です。特に、『大怪獣ヨンガリ』(1967年)と『怪獣大決戦ヤンガリー』(1999年)の2作品で知られています。「Yong（龍）」と「gari」を組み合わせた造語で、後者の監督であるシム・ヒョンレ氏の会社が権利を所有しています。

各作品におけるヤンガリー

1967年版『大怪獣ヨンガリ』

この作品のヤンガリーは、「宇宙から来た単細胞生物が核実験の影響で怪獣化した」という設定です。日本の特撮スタッフが制作に参加し、怪獣造形はエキスプロダクションが担当しました。そのため、自衛隊の装備が登場するなど、日本の怪獣映画の影響が見られます。

スーツは八木正夫が監修し、尾は着脱可能、足は折りたたみ可能にするなど、輸送に工夫が凝らされました。しかし、監督は完成したスーツに不満だったようです。

ゴジラシリーズに対抗して制作され、口から炎を吐き、角から光線を出すなど、ガメラシリーズを彷彿とさせる特徴があります。民族音楽に合わせて踊るシーンなど、子供にも親しみやすい演出も取り入れられました。

1999年版『怪獣大決戦ヤンガリー』

2001年に再撮影されたこの作品では、ヤンガリーはCGで表現されています。監督のシム・ヒョンレ氏がヤンガリーの製作者としてクレジットされています。

デザインは1967年版から大きく変更され、体長152.4m、体重100tという設定になりました。口から火球を吐き、額のコントロール装置で操られるという設定も追加されました。爪をマッハ3.5で発射できるなど、能力も強化されています。

劇中にはゴジラを意識した演出や、1998年版GODZILLAのようなシーンも見られます。最終的に、ヤンガリーは無人島に輸送され、生存するという結末を迎えます。

敵怪獣：サソリゲス

『怪獣大決戦ヤンガリー』に登場する敵怪獣です。鋏を持つ腕と4本の足を持ち、口から火球、尻尾から電撃を発射します。切断面から触手を高速で発射することも可能です。首を失っても活動できるという特徴を持ちます。

関連作品

ヤンガリーは、他の韓国の怪獣映画や、パシフィック・リムのような海外作品にも影響を与えています。

D-WARS ディー・ウォーズ
グエムル-漢江の怪物-
プルガサリ
ムルゲ 王朝の怪物
* パシフィック・リム: アップライジング

ヤンガリーは、韓国が生み出した独自の怪獣として、その存在感を示しています。各作品における設定やデザインの違い、そして制作背景を知ることで、より深くヤンガリーの世界を楽しむことができるでしょう。

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