極寒ブリ

極寒ブリとは

極寒ブリ（ごっかんブリ）は、北海道白糠町（しらぬかちょう）の白糠漁業協同組合で水揚げされる天然ブリの中でも、特に厳選されたものを指すブランド名です。このブリは、単に白糠町で獲れただけでは「極寒ブリ」とは呼ばれません。いくつかの厳しい条件をクリアする必要があります。

極寒ブリの定義

「極寒ブリ」と名乗るためには、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。

1. 北海道白糠漁業協同組合で水揚げされること：
白糠町沖で獲れたブリであることが大前提です。
2. 船上活〆（放血）で1匹ずつ処理されていること：
漁獲後、船上で迅速に活〆（神経締め）と放血処理を行うことで、鮮度を極限まで保ちます。この丁寧な処理が、極寒ブリの品質を支える重要な要素です。
3. 魚体が7キログラムを超えること：
7キログラム以上の大型のブリのみが、極寒ブリとして認められます。これは、身の締まりや脂の乗りが良いブリを選別するための基準です。

これらの厳しい条件をクリアしたブリだけが「極寒ブリ」として市場に出回ります。このブランド名は、2023年4月に株式会社イミューによって商標登録されました。

極寒ブリ誕生の背景

近年、地球温暖化の影響により海水温が上昇し、北海道周辺の海域でもブリの漁獲量が増加しています。北海道の発表によると、1990年には400トンだったブリの漁獲量が、2020年には15,457トンと、大幅に増加しています。特に道東の釧路沖を漁場とする白糠町では、ブリの漁獲量が急増しており、新たな水産資源として注目されていました。

この状況を受け、白糠町ではブリの価値を高めるために、2022年から「極寒ブリ」のブランディングを開始しました。ブランド化により、品質の高いブリを安定的に提供することを目指しています。2023年9月には、白糠町内に極寒ブリの加工・製造・商品開発を行うイミュー白糠工場が建設され、生産体制も強化されました。

極寒ブリの特徴

極寒ブリは、厳しい冬の海で育つため、身が締まっており、上質な脂がのっているのが特徴です。特に活〆処理を徹底することで、鮮度と旨味が最大限に引き出されています。そのため、刺身はもちろん、焼き物、煮物など、様々な料理でその美味しさを堪能できます。

今後の展開

極寒ブリは、白糠町の新たな特産品として、今後ますます注目を集めることが予想されます。イミュー白糠工場の稼働により、加工品などの商品開発も進み、より多くの人に極寒ブリの美味しさを届けられるようになるでしょう。

関連情報

株式会社イミュー：株式会社イミュー

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