白糠町

北海道白糠町の魅力

地理と自然

白糠町は、北海道の東部、釧路総合振興局管内に位置し、釧路市に挟まれた飛び地のような形状をしています。町の北部には山々が連なり、南部は太平洋に面しており、海岸線には国道38号と根室本線が東西に走っています。

町名の由来

町名の由来はアイヌ語にあり、「シラリカㇷ゚（sirar-ika-p）」（潮が岩を越える場所）など、海岸部の岩礁を表す言葉が語源とされています。この地名からも、白糠町が海と密接な関係を持っていることが伺えます。

地形と水系

町内には、太平洋に注ぐ庶路川や茶路川が流れ、これらの川は他の市町村とは集水域を共有していません。また、馬主来沼やコイトイ沼といった湖沼も点在し、豊かな自然環境を形成しています。

気候

白糠町は湿潤大陸性気候に属し、寒暖差が激しいのが特徴です。冬は-20℃を下回ることもあり、豪雪地帯に指定されています。夏は千島海流の影響で濃霧が発生しやすく、航空機の運航に影響を及ぼすこともあります。

歴史

江戸時代以前

白糠の歴史は古く、1632年には白糠場所が開設されました。1800年には八王子千人同心が移住し、1857年には炭鉱開発が始まりました。

明治時代以降

1884年には白糠外六ヶ村戸長役場が開設され、1915年に白糠村が発足、1950年に町制を施行し、現在の白糠町となりました。しかし、1960年には明治鉱業庶路鉱業所でガス爆発事故が発生し、多くの犠牲者が出ました。

近年の出来事

1983年には白糠線が廃止され、町営バスが運行を開始。1991年にはハミングロードが完成し、全国初の広告景観優良地区に指定。2004年には庶路ダムが完成しました。2005年の合併協議会離脱、2015年の北海道横断自動車道白糠IC開通など、町の発展に向けた動きが見られました。しかし、2021年には赤潮による水産物被害が発生するなど、課題も抱えています。

産業

農業と漁業

白糠町は、酪農と漁業が盛んで、農業も営まれています。特に、シソ焼酎「鍛高譚」の原料となるシソは、鍛高地区で栽培されています。漁業では、以前はサケが主要でしたが、近年はブリの漁獲量が増加し、「極寒ブリ」としてブランド化されています。

工業

工業では、食品加工の他に発電事業が目立ちます。町内には、釧路白糠工業団地や西庶路地区に軽工業団地が整備され、企業が立地しています。また、釧路市、白糠町全域が釧路・白糠次世代エネルギー特区に指定され、再生可能エネルギーの発電所が集積しています。

行政と地域

行政

白糠町役場を中心に、町政が行われています。消防は釧路市消防本部に委託されており、地域住民の安全を守っています。

姉妹都市

中国の廈門市とは姉妹都市提携を結んでおり、国際交流も行われています。

人口

2021年8月末現在、町の人口は7,450人です。少子高齢化が進んでいますが、地域活性化に向けた取り組みが行われています。

教育

町内には、特別支援学校、高等学校、中学校、小学校の他、義務教育学校が設置されています。また、日本初の地熱発電などの掘削技術者を養成する専門学校も開校しました。

交通

空港

町の東端部には釧路空港の滑走路の一部がかかっていますが、空港ビルは釧路市内にあります。

鉄道

JR根室本線が町内を通り、白糠駅、西庶路駅、庶路駅があります。

バス・道路

バスはくしろバス、阿寒バス、北海道中央バスなどが運行。道路は道東自動車道や国道38号、274号、392号などが整備されています。

名所と観光

ハミングロード

白糠駅前にあるハミングロードは、美しい景観が評価されています。

その他の観光スポット

岬の森東山公園、バシクル自然公園、恋問海岸、不動の滝、Green Lake 庶路など、自然を満喫できるスポットが多数あります。

祭り・イベント

白糠町ロードレース大会、港in白糠大漁まつり、厳島神社例大祭、カミングパラダイスなど、年間を通して様々なイベントが開催されます。

文化

郷土芸能

白糠駒踊り、白糠駒太鼓、アイヌ古式舞踊など、地域の文化が継承されています。

名産品

駒踊り最中やシソ焼酎「鍛高譚」などが有名です。

出身有名人

四宅ヤエ、野宮真貴、越野忠則、伊藤郷一、大久保光哉、カツノリなど、各界で活躍する人々を輩出しています。

まとめ

白糠町は、豊かな自然と歴史、そして人々の温かさに溢れた魅力的な町です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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