極悪同盟

極悪同盟（ごくあくどうめい）

極悪同盟は、1980年代に全日本女子プロレスを盛り上げたヒールユニットであり、ダンプ松本を中心に活動していました。このグループは、1984年に結成され、特に当時人気のあったクラッシュギャルズとの激しい抗争で知られています。

結成の背景

このユニットの設立は、ダンプ松本とクレーン・ユウが、かつて所属していたブラック・デビル軍団から離脱し、デビル雅美や山崎五紀に謀反したことから始まりました。彼女たちの抗争は、リング上での凶器の使用や派手な流血を伴うものであり、多くのファンを引きつけました。また、独特のパンク・ファッションも特徴的でした。

抗争とその影響

彼女たちの抗争は、女子プロレスを一大ブームに押し上げ、男性ファンの新たな層を開拓する要因ともなりました。日本中の注意を集める一方で、クラッシュファンからは熱烈な抗議を受け、生卵やカップ麺が投げつけられることもありました。このため、ユニットの活動は集団行動が多くなりました。

その後、極悪同盟はさまざまなメディアにも登場し、一般番組でも存在感を示しました。1986年にはWWF（現WWE）への短期参戦も果たし、知名度を更に高めました。

引退と再結成

1988年、ダンプ松本が引退した後は、ブル中野が彼女の意思を継いで『獄門党』として活動を続けました。ただし、タッグベルトは何度も奪取したものの、防衛戦では敗北を重ねました。2000年代に入り、ダンプが復帰すると極悪同盟は再結成されましたが、2009年には再び活動を休止しました。

その後、2011年にはボンバー力抜岩とKENJIとの新たな活動を開始し、2012年にはブル中野との一夜限りの復活を果たしました。この時には、ニセクラッシュギャルズとともに懐かしい試合が再現され、多くのファンが喜びました。

再度の活動

その後も極悪同盟は様々なイベントに参加し、特にダンプは多くの大会に出場し続けました。2016年にはミス・モンゴルとのデスマッチを行い、共闘を通じて新たな仲間を得るなど、ユニットの活動は現在も続いています。

メンバーとその後

極悪同盟のメンバーは、ダンプ松本をはじめ、ブル中野、クレーン・ユウなどが名を連ねていました。性格は非常に温厚で、後輩選手の面倒をよく見ていたため、多くのレスラーから慕われていました。ダンプは、かつてグループ内の陰湿ないじめを嫌った経験から、仲間同士のいじめや告げ口を厳しく禁止していたといいます。

ゲーム展開

極悪同盟の存在は、アーケードゲーム『ダンプ松本』及び家庭用ゲーム『極悪同盟 ダンプ松本』としても形を変えました。これらのゲームは史上初の女子プロレスゲームであり、ダンプやブル中野などが実名で登場しました。ゲームの中では、極悪同盟やフレッシュギャルズのメンバーがそれぞれの特性を持って戦う様子が描かれています。

このアーケード版のゲームはセガ・システム16Aを基に開発され、プレイヤーは極悪同盟またはフレッシュギャルズからキャラクターを選び、タッグチーム同士の対戦を繰り広げます。家庭用版では隠しラウンドが用意され、特有の面白さを提供しています。しかし、ファミコン版は発売されることなく中止となりました。

こうした数々の活動を通じて、極悪同盟は日本の女子プロレス界に永遠の影響を与え続けたのです。

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