榎宮祐

榎宮祐（かみや ゆう）

榎宮祐は1984年11月10日にブラジルに生まれた日系ブラジル人の漫画家、イラストレーター、作家であり、最近ではバーチャルYouTuberとしても活動している。彼の本名はThiago Furukawa Lucasであり、日本の埼玉県に在住している。榎宮はストレートエッジに所属し、妻である柊ましろも同じく漫画家・イラストレーターとして活動している。

略歴

榎宮は日系移民の家系に生まれ、イタリア人とポルトガル人の血を引く。幼少期はアメリカで過ごし、7歳の際に日本へ移住。自らのルーツが多様であるため、ブラジル国籍を保持し続けながらも日本で生活している。小学校時代は外国人であるがゆえの偏見からいじめに遭遇し、中学時代には不登校になってしまう。その後、高校の頃に絵を描くことに興味を持ち、同人活動に踏み出すことになる。彼が高校生のときの即売会では初めての試みながらも0部の売上を記録し、一度は挫折を味わったが、業界からの注目を受けて『MELTY BLOODアンソロジー VOL3』に参加し、商業デビューを果たした。

2005年には、メディアワークスの『月刊電撃コミックガオ!』で『エアリセ』の連載をスタートし、これが初の漫画連載となった。榎宮のキャリアは確実に軌道に乗り、2008年からは鏡貴也が原作を務めるライトノベル『いつか天魔の黒ウサギ』のイラストを担当、その人気に伴い、2011年にはアニメ化もされる成功を収めた。

しかし2011年には胃癌が発覚し、連載を休止してアメリカで手術を受け帰国後も治療を続けている。その年の8月にアシスタントである柊ましろと結婚したことも、彼の人生の一つの転機となった。

彼の新たな代表作である『ノーゲーム・ノーライフ』は、2012年から始まり、アニメ化もされ多くのファンに支持されている。さらに、同年には自ら執筆・イラストを担当したライトノベルが大ヒットを記録し、徐々にその名が広がった。

人物・作風

榎宮のペンネームの由来は奇妙で、名字の「神谷」という響きを気に入ったことから「か宮」と名付けられた。「榎」という漢字は偶然に選ばれ、名前は『Kanon』のキャラクターから取られたとのこと。彼のイラストスタイルは「榎宮塗り」と呼ばれ、色鮮やかで多彩な色を用いて描かれることが特徴だ。また、もともとはイラストレーターとしてスタートしたが、自分の意志で全てを決定できる漫画制作への転換を決意した。

作品活動としては、胃癌の治療が続く中でも自らのペースでライトノベルや漫画の創作を続けており、執筆を行いながらも治療との両立を目指している。また、自サイトのギャラリーには自らが愛する東方Projectのキャラクターの絵が多く、これが彼の連載作品に影響を与えている。好きなゲームにはアーマード・コアシリーズを挙げており、その影響が作品にも色濃く現れている。

作品一覧

榎宮の代表作には現在も連載中の『グリードパケット∞』や、『ノーゲーム・ノーライフ』、並びに『クロックワーク・プラネット』がある。また、数々のイラストや小説にも参加しており、その多様な活動は多くの読者に支持され続けている。

榎宮祐はその独特な視点と多才な才能を持って、現代日本の漫画や小説界において影響力を発揮し続けている。

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