横山フク

横山 フク（よこやま ふく）

横山フクは、1907年2月16日に東京府東京市神田区須田町（現在の千代田区）で生まれた政治家であり、参議院議員を3期務めた。彼女の人生は、看護や母子保健の分野での貢献、また政治の場での影響力の増加によって印象付けられている。

学歴と職歴の初期

横山は東京府第一高等女学校を卒業した後、日本大学法学部の夜間課程に進学し、学びを深めた。彼女は職業婦人として社会に出ることを目指し、三省堂で勤務を開始。仕事をしながら、夜間の速記塾で学業を続けた。その後、彼女は看護の道を志し、1927年に東京府産婆会の書記を務めることになり、1932年には産婆の資格を得て板橋で開業した。

政治活動への転身

1947年には板橋区議会議員に当選したことから、政治家としてのキャリアが始まる。1950年の第2回参議院議員通常選挙に無所属で立候補したが、残念ながら落選。しかし、1953年の第3回参議院議員通常選挙では自由党公認を受けて当選し、以後3期連続で当選を果たす。彼女の議員活動は、特に女性や母子に関する政策に力を入れていたことが特筆される。

看護界における貢献

1955年、横山は日本看護協会の助産婦部会長に就任し、国際看護師協会への加盟を促進し、日本助産婦会の設立に尽力した。彼女はその初代会長として、日本の助産師の地位向上と教育に貢献した。この活動は、国内外の看護や助産分野において、彼女の名を広めることにつながった。

政治の舞台での役割と後期

1964年には、第2次岸改造内閣の科学技術政務次官に任命され、重要な政治的役割を果たした。しかし、その後は巡る選挙で落選が続き、1971年の第9回参議院議員通常選挙、1974年の第10回選挙では、日本看護連盟の推薦を受け立候補したが、いずれも当選には至らなかった。

晩年と栄誉

横山フクは、1977年秋に勲二等宝冠章を受賞し、その功績が認められた。そして91年11月4日、84歳の生涯を閉じることとなった。死没日をもって彼女は正四位の叙勲を受けることとなり、彼女の遺産は今日の看護界や女性の社会進出において引き続き生き続けている。

まとめ

横山フクの人生は、看護と政治という二つの異なるフィールドでの挑戦と貢献に彩られていた。彼女の功績は、後世の女性たちにとっての模範となり、現在の母子保健の発展にも強く影響を与えている。

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