横山俊朗

横山俊朗（よこやま としろう）は、1951年5月28日生まれの実業家です。彼は、株式会社コナミデジタルエンタテインメントの前身である、旧株式会社デジタルゴルフの創業者であり、代表取締役会長を務めていました。横山のキャリアは、日本のゲーム業界に大きな足跡を残しています。

生い立ちと初期のキャリア

横山は岐阜県各務原市出身で、立教大学経済学部を卒業後、東京ヒルトンホテルに勤務しました。その後、中日本映像株式会社の取締役を経て、1981年に弟の英二と共に中日本映像ソフトウェア事業部を設立しました。この事業部が、後に「T&E SOFT」（ティーアンドイーソフト）として知られるゲーム開発会社となります。ブランド名の「T&E」は、二人の名前「Toshiro & Eiji」に由来します。

T&E SOFTの設立と成功

T&E SOFTは、『ハイドライドシリーズ』や『遙かなるオーガスタ』などの数々のヒット作を世に送り出し、ゲーム業界で確固たる地位を築きました。特に『ハイドライド』は、アクションRPGの先駆けとして高い評価を受けました。1995年には、ジャスダック市場で株式を店頭公開し、一時はその勢いを増しましたが、その後、業績は低迷しました。

ディズニーとの提携と再編

業績の低迷を受け、2001年にT&E SOFTはディズニーの資本参加を受け、ディーワンダーランドと社名を変更しました。しかし、この提携も長くは続かず、横山は新たな道を模索することになります。

デジタルゴルフの設立とコナミへの統合

2003年1月、横山は新たに「デジタルゴルフ」を設立し、再起を図ります。2006年には、かつてT&E SOFTの商標権を継承していた株式会社ディープを吸収合併しました。さらに、2008年1月にはT&E SOFTを「株式会社ティーアンドイーソフト」として再度分社化し、ドワンゴの子会社であるゲームズアリーナに売却しました。一方、デジタルゴルフは2011年3月にコナミ（後のコナミホールディングス）の完全子会社となり、横山は社長職をコナミデジタルエンタテインメント執行役員の沖田勝典に譲り、会長に就任しました。その後、デジタルゴルフは2014年1月にコナミデジタルエンタテインメントと合併し、その歴史に幕を閉じました。

業界への貢献

横山は、ゲーム業界の発展に尽力しただけでなく、業界団体の活動にも積極的に関わってきました。1995年から1997年まで、コンピュータソフトウェア著作権協会（ACCS）の理事長を務め、ソフトウェア著作権の保護と業界の健全な発展に貢献しました。

まとめ

横山俊朗は、T&E SOFTの創業者として数々のゲームを世に送り出し、日本のゲーム業界の発展に大きく貢献しました。その後のデジタルゴルフの設立、コナミとの統合など、波乱に満ちた経歴を通じて、業界に多大な影響を与えた人物と言えるでしょう。彼の起業家精神と業界への貢献は、今後も語り継がれるでしょう。

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