横山重

横山重について

横山重（よこやま しげる）は、1896年1月22日に長野県東筑摩郡片丘村北内田（現在の松本市）で生まれ、1980年10月8日に没した中世国文学者です。

生い立ちと学歴

横山重は、1896年に長野県で生まれました。慶應義塾大学文学部で学び、1922年に卒業しました。大学では文学の研究に励み、その後の研究活動の基礎を築きました。

慶應義塾大学での教員時代

1924年、横山重は慶應義塾大学予科の教員に採用され、教鞭を執りました。1942年に退任するまで、学生たちの教育に尽力しました。

在野での研究活動

慶應義塾大学退任後、横山重は在野で研究活動を続けました。当初は島木赤彦に師事し、『万葉集』の研究に打ち込みました。その後、研究対象を琉球史料、室町時代物語、古浄瑠璃へと広げ、幅広い分野で成果を上げました。特に、多くの校本を刊行したことは、その研究活動の大きな特徴です。

出版活動

横山重は、大岡山書店と密接な関係を築き、同書店から多くの著作を出版しました。大岡山書店は、横山重にとってほぼ専属の出版社としての役割を果たしていました。また、『三田文学』には1933年から1942年まで「書物捜索」を連載し、戦後も1953年から1961年まで『新文明』に連載を継続しました。これらの連載は、彼の書物に対する深い知識と情熱を示すものでした。関連著作の編集長は、いずれも和木清三郎が務めました。

受賞歴

1940年、横山重は、その文学研究における功績が認められ、三田文学賞を受賞しました。

主な著作

横山重の主な著作には以下のようなものがあります。

『書物捜索』(全2巻) 鈴木棠三・貴志正造・森川昭編集委員、角川書店 1978-1979。
『横山重自伝』原秋津 1994

研究資料

横山重の研究に関する資料として、以下の文献が挙げられます。

北村薫2018『いとま申して3 小萩のかんざし』 文藝春秋社
横山學「坂西志保の集書活動と横山重」(「生活文化研究所年報」24輯、2011年3月)
横山學2013「横山重の米国議会図書館日本古典籍解題」『生活文化研究所年報』26輯
原秋津1994『横山重自傳(集録)』
* 深沢秋男2012「横山重先生の思い出」『芸文稿』5号

まとめ

横山重は、中世国文学の研究に生涯を捧げた人物であり、その幅広い研究対象と多くの校本刊行は、後世の研究者に大きな影響を与えています。彼の著作や研究資料は、今もなお重要な資料として活用されています。

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