横山隆一記念まんが館

横山隆一記念まんが館：漫画文化を彩る高知の施設

高知市中心部にある横山隆一記念まんが館は、国民的な人気を博した漫画家・横山隆一の生涯と作品を広く紹介する美術館です。2002年4月7日、文化ホール「高知市文化プラザかるぽーと」の3階から5階に開館しました。横山隆一氏は、代表作である『フクちゃん』や『デンスケ』で知られ、1994年には漫画家として初めて文化功労者に選ばれるなど、日本の漫画史に大きな足跡を残した人物です。本館は、彼の功績を称え、漫画文化の振興に貢献することを目的として設立されました。

展示内容：懐かしさと感動が詰まった空間

館内は、『フクちゃん』を中心とした展示が充実しており、貴重な原稿や資料、そして印象的なオブジェの数々が来館者を迎えます。特に目を引くのは、高さ9メートルにも及ぶ巨大な魚のオブジェ「魚タワー」です。この他、横山隆一の漫画作品に関する資料だけでなく、高知県出身の漫画家、例えばやなせたかし氏やはらたいら氏などの作品も展示されており、日本の漫画文化全体を俯瞰できる内容となっています。

また、館内にはミュージアムショップや閲覧室である「まんがライブラリー」も併設されています。「まんがライブラリー」では、来館者は自由に漫画作品を閲覧できます。

開館への道のりと、漫画界の仲間たち

記念館の開館は、横山隆一氏が亡くなった（2001年11月8日）わずか半年後のことでした。地元新聞では、彼の急逝を悼む声が多数掲載され、彼の死を惜しむ声が多数上がっていました。開館記念特別企画として開催された座談会には、横山氏と親交の深かった岩本久則氏、鈴木義司氏、ちばてつや氏、藤子不二雄A氏をはじめ、『フクちゃん』の大ファンであった石原慎太郎氏、初代館長を務めた佐竹茂市氏など、錚々たるメンバーが集結。横山氏の偉業と人となり、そして漫画界への貢献を偲ぶ、温かくも感動的な場となりました。

教育と文化の交流拠点：まんが甲子園

横山隆一記念まんが館は、若手漫画家の育成にも力を入れています。「全国高等学校漫画選手権大会〜まんが甲子園〜」のメイン会場として、毎年多くの高校生たちが自身の作品を発表する場を提供しています。この大会は、日本の漫画界の未来を担う若者たちの才能を育む、重要な役割を担っています。

アクセスと開館情報

所在地：〒781-9529 高知県高知市九反田2番1号（高知市文化プラザかるぽーと 3～5階）

指定管理者：公益財団法人高知市文化振興事業団

開館時間：9:00～18:00

休館日：毎週月曜日（祝日・振替休日の場合は開館）、年末年始（12月28日～1月4日）

入館料：一般400円、65歳以上200円、高校生以下無料（「まんがライブラリー」のみの利用は無料）

団体割引（20名以上）：一般320円

身体障害者手帳（1・2級）、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方とその介護者1名は、入館料半額

アクセス：とさでん交通後免線菜園場町停留場より徒歩3分、とさでん交通バス八幡通バス停下車徒歩1分、高知自動車道高知ICより約10分、高知龍馬空港より空港連絡バスで約30分（料金700円）。駐車場あり（200台、30分毎に150円）

まとめ

横山隆一記念まんが館は、漫画文化に触れ、日本の漫画史を学ぶことができる貴重な施設です。家族連れや漫画ファンはもちろん、高知を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてください。

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