菜園場町停留場

菜園場町停留場

高知市菜園場町に位置する、とさでん交通後免線の路面電車停留場である菜園場町停留場は、その歴史と周辺環境、そして路面電車としての特徴を併せ持つ魅力的な場所です。

歴史を刻む停留場

1908年（明治41年）、堀詰停留場から下知停留場間の路面電車開通に伴い、大鋸屋橋通停留場として開業しました。その後、1938年（昭和13年）に現在の「菜園場町」へと改称されました。この地名は、江戸時代に土佐藩が菜園を設けていたことに由来しています。2014年（平成26年）には、土佐電気鉄道が高知県交通・土佐電ドリームサービスと経営統合し、とさでん交通発足に伴い、同社の停留場となりました。 長い歴史の中で、街の移り変わりを見守り続けてきた、まさに歴史の生き証人と言えるでしょう。

停留場の構造

菜園場町停留場は、後免線の併用軌道区間にあるため、道路上にホームが設置されています。東西方向に伸びる2本の軌道を挟んで2面ホームが配置されているのが特徴です。ただし、東西方向にホームの位置がずれており、東側ホームが後免町方面行き、西側ホームがはりまや橋方面行きとなっています。この独特の配置は、街の構造と路面電車の運行効率を考慮した結果と言えるでしょう。

活気あふれる周辺環境

停留場周辺は商業地域として発展しており、南側には高層ビルが立ち並び、近代的な街並みが広がっています。北側には菜園場商店街が伸びており、その入口にはアーチが架けられ、温かみのある雰囲気を醸し出しています。この商店街は、地元住民や観光客に親しまれる、活気ある場所として知られています。

周辺には、観光スポットや商業施設、公共施設などが数多く存在します。例えば、星野リゾート運営のホテル「OMO7高知by星野リゾート」、文化施設である「高知市文化プラザかるぽーと」、漫画家の横山隆一氏の作品を展示する「横山隆一記念まんが館」など、多様な施設が点在しています。また、金融機関である四国銀行の支店や、高知記念病院などの医療機関も近くにあります。国道32号や高知県道249号後免中島高知線といった主要な道路も近くにあり、交通アクセスにも恵まれています。新堀川も近くを流れ、自然と都市が調和した環境となっています。

接続性

停留場から徒歩圏内に菜園場町バス停があり、バス路線との接続も良好です。また、路面電車の利用においても、隣の宝永町停留場との間にはかつて城見町停留場が、デンツターミナルビル前停留場との間には八幡通停留場が存在していました。これらの歴史的背景も、菜園場町停留場の位置付けを考える上で重要な要素となっています。

まとめ

菜園場町停留場は、歴史、構造、周辺環境の全てにおいて、高知市の発展と路面電車の歴史を語る上で重要な役割を担っていると言えます。今後とも、この停留場が地域の活性化に貢献し、多くの人々に利用されることを期待したいです。

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