横手市民歌

横手市民歌について

「横手市民歌」（よこてしみんか）は秋田県横手市における公式な市民歌で、これまでに二代が存在します。最初のものは1951年に制定され、作詞を佐々昌二、作曲を万城目正が担当しました。その後、2010年に新しい市民歌が制定される運びとなりました。この新しい歌では、安倍幸一が作詞を担当し、泉谷閑示が作曲を手掛けています。

制定の経緯

現行の「横手市民歌」が制定されたのは、2005年に新たに設立された横手市の合併5周年を祝うためです。この年、（旧）横手市と平鹿郡の5町2村が合併し、横手市が誕生しました。その際、合併協議会では新しい市のシンボルや市民歌も含め、今後公募等によって定めることが決議されました。

1951年に制定された初代の市民歌は、当時の市制施行を記念する形で制作されました。この歌は、市の公募によって選ばれ、同年の3月に入賞作品が確定し、4月に市制施行と同時に発表されました。この旧横手市では、他にも平鹿町や雄物川町、大森町、十文字町、大雄村などで市町村歌が制定されていたことが確認されています。合併後、これらの歌の継承について明確な協定がなされたわけではありませんが、市民によるさまざまな歌が地域に根付いていました。

新たな市民歌の公募と成果

2005年の合併時には市の花や木、鳥と同様に市民歌も未定でしたので、合併協議会ではこれらの制定を合併の後に行うことを決めていました。2009年8月には市民から歌詞の候補フレーズを募集し、横手市民歌制定検討委員会が設立され、その結果を基に歌詞の公募が行われました。この公募には全国から230点の応募があり、選考の結果、安倍幸一の作品が選ばれました。作曲には泉谷閑示が起用され、共同で新しい市民歌が完成しました。

2010年10月1日、横手市民歌が正式に制定された翌日、市民会館で行われた合併5周年記念式典において初めて披露されました。この際、横手南小学校と雄物川北小学校の合唱部が合同で歌い、さらに参加者全員による大合唱が行われ、地域の絆が感じられる感動的な瞬間となりました。

普及活動と地域の反応

新たに制定された市民歌は、横手市内の小中学校の入学式や卒業式、また市制施行記念式典やさまざまな地域イベントで歌われ続けています。2016年11月には、市内中学校の生徒が模擬議会で「横手市民歌フォトコンテスト」を提案し、市内の四季折々の風景を映した映像が制作され、横手市の公式YouTubeチャンネルでも公開されるなど、地域の活性化にも寄与しています。

まとめ

「横手市民歌」は、横手市民のアイデンティティを象徴する歌として重要な役割を果たしています。新しい市という形で生まれた横手市において、この歌は地域の人々が共に手を取り合い、今後も未来に向かって進むための道しるべとなることでしょう。

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