横浜みなと博物館

横浜みなと博物館は、神奈川県横浜市のみなとみらい地区にある、横浜港をテーマにした海事博物館です。以前は横浜マリタイムミュージアムという名称で親しまれていました。この博物館は、横浜港の歴史や港湾技術、船に関する展示などを通して、横浜の海と港の文化を深く理解できる場所として、多くの人々に愛されています。

開館までの経緯

横浜みなと博物館の前身となる横浜海洋科学博物館は1961年に開館しましたが、施設の老朽化と展示スペースの狭さから、1982年に移転・拡充を目的とした将来構想が策定されました。1983年には練習帆船「日本丸」の横浜での保存が決定し、日本丸展示館構想も具体化しました。その結果、1987年4月に横浜マリタイムミュージアムとして建設が開始され、1989年3月25日に横浜博覧会の開催に合わせて開館しました。この際、日本丸の雄姿を隠さないように、建物は半地下構造とし、屋上は芝生広場として整備されました。

その後、横浜港開港150周年を機に展示内容を横浜港に特化したものに更新するため、2008年秋から半年間休館し、2009年4月24日に「横浜みなと博物館」と名称を改め再開館しました。さらに、2018年3月27日には、館内に「柳原良平アートミュージアム」が常設展示室として開設されました。2021年6月7日からはリニューアル工事のため約1年間休館し、2022年6月28日にリニューアルオープンしました。

リニューアル後の展示内容

2022年のリニューアルでは、新たなエリアが設けられた他、プロジェクションマッピングによる演出や体験型コンテンツ（VRシアター）、ガントリークレーンシミュレーターなどが導入されました。展示内容は大幅に更新され、より魅力的な博物館へと進化しました。

横浜港の歴史ゾーン

このゾーンでは、黒船来航以来の横浜港の歴史に関する展示がされています。リニューアルによって、模型と大型スクリーンによる映像展示「横浜開港」が導入され、より視覚的に歴史を学べるようになりました。また、ガントリークレーンシミュレーターも設置され、港湾技術を体験できます。

横浜港の再発見ゾーン

このゾーンでは、横浜港に関する様々な展示や操船シミュレーターがあります。リニューアルによって、新たなエリア「埋立と築港の技術と歴史」やVRシアター「みなとカプセル」が設置されました。その他のエリアの展示内容も大幅に更新され、より深く横浜港を理解できる内容となっています。

柳原良平アートミュージアム

「船」や「港」をテーマとした柳原良平の作品を約50点展示しています。展示内容は年に数回切り替えられ、何度訪れても新鮮な気持ちで楽しめます。

ライブラリー

海事専門図書館として、専門書や児童書、雑誌、映像資料などを所蔵しています。蔵書類の館外貸出は行っていませんが、ライブラリーのみ利用する場合は入館料は不要で、100円の利用料のみで利用できます。

特別展示室

年に数回の企画展（展覧会）などが開催されるスペースです。

利用案内

横浜みなと博物館は、JR根岸線・横浜市営地下鉄ブルーラインの桜木町駅から徒歩約8分の場所にあります。横浜港の歴史と文化を体験できるこの博物館は、観光客だけでなく、地元の人々にも愛される場所です。ぜひ一度訪れて、横浜の魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。

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