樺太庁の廃止市町村一覧

樺太庁廃止市町村一覧：町村制施行後の自治体変遷

この一覧は、1929年7月1日の樺太町村制施行以降、樺太で廃止された市町村をまとめたものです。単なる名称変更や所属郡の変更は除外しています。市町村の廃止は、合併、統合、分割、分立など様々な要因によって発生しました。

1. 町制・市制施行による廃止

町村が町制や市制を施行して町や市になった場合、多くの場合、一覧には含まれません。これは、自治体の形態が変化しただけで、実質的な廃止とはみなされないためです。ただし、町制・市制施行と同時に名称変更が行われた場合は、廃止されたものとして扱います。

例えば、豊原町が豊原市に昇格した場合、これは廃止とはみなされません。しかし、三浜村が町制施行と同時に珍内町と名称変更した場合、三浜村は廃止されたものとして扱われます。

2. 市町村合併による廃止

市町村合併には、編入合併と新設合併の2種類があります。

編入合併: ある市町村が別の市町村に編入される合併です。この場合、編入された市町村は廃止となり、一覧に含まれます。存続する市町村は廃止とはみなされません。
新設合併: 複数の市町村が合併して、新たな市町村が設立される合併です。この場合、合併に参加した全ての市町村は廃止となり、一覧に含まれます。新たに設立された市町村は、一覧に含まれる場合があります。

3. 分割・分立による廃止

市町村が分割された場合、分割された各部は新たな自治体となります。分割によって廃止された市町村は一覧に含まれます。一方、分立によって存続した市町村は、一覧に含まれません。

例えば、名好村が名好町と西柵丹村に分割された場合、名好村は廃止されたものとして一覧に含まれます。しかし、恵須取町の一部が塔路町として分立した場合、恵須取町自体は存続するため、一覧には含まれません。

具体的な廃止事例

以下は、国家行政組織法の施行(1949年6月1日)などによって廃止された市町村の例です。多くの市町村が同法の施行により廃止されています。

1941年4月1日: 名好郡名好村（名好郡名好町・西柵丹村に分割）
1949年6月1日: 豊原市、恵須取郡恵須取町、恵須取郡珍内町、恵須取郡塔路町、恵須取郡鵜城村、大泊郡大泊町、大泊郡千歳村、大泊郡深海村、大泊郡長浜村、大泊郡遠淵村、大泊郡富内村、大泊郡知床村、敷香郡敷香町、敷香郡内路村、敷香郡泊岸村、敷香郡散江村、泊居郡泊居町、泊居郡名寄村、泊居郡久春内村、豊栄郡落合町、豊栄郡豊北村、豊栄郡川上村、豊栄郡栄浜村、豊栄郡白縫村、名好郡名好町、名好郡西柵丹村、本斗郡本斗町、本斗郡内幌町、本斗郡好仁村、本斗郡海馬村、真岡郡真岡町、真岡郡野田町、真岡郡広地村、真岡郡蘭泊村、真岡郡清水村、真岡郡小能登呂村、元泊郡知取町、元泊郡元泊村、元泊郡帆寄村、留多加郡留多加町、留多加郡三郷村、留多加郡能登呂村

これらの事例は、樺太における行政区分変遷の一端を示しています。1951年9月8日のサンフランシスコ講和条約締結（1952年4月28日発効）により、南樺太を含む樺太の領土問題は複雑な歴史的背景を持っています。

関連項目

樺太
樺太町村制

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