橋本博

橋本博

橋本博（はしもと ひろし、1972年1月 - ）は、日本の生物学者であり、構造生物学とタンパク質結晶学を専門としています。博士（工学）の学位を大阪大学で取得後、横浜市立大学大学院准教授などを経て、現在は静岡県立大学薬学部教授、および同大学院薬学研究院教授を務めています。また、大阪大学蛋白質研究所の客員教授も兼任しています。

来歴

生い立ちと学歴

1972年1月に生まれました。大阪大学工学部に進学し、応用精密化学科で学び、1995年3月に卒業。その後、同大学大学院工学研究科に進み、1997年3月に博士前期課程を修了。2000年3月には博士後期課程を修了し、博士（工学）の学位を取得しました。

研究者としてのキャリア

大学院修了後、2000年4月より日本学術振興会の特別研究員となりました。2001年4月には横浜市立大学に採用され、大学院総合理学研究科の助手となります。2005年4月には、横浜市立大学大学院国際総合科学研究科に異動し、引き続き助手を務めました。2007年4月には学校教育法の改正に伴い、横浜市立大学大学院国際総合科学研究科の助教に就任。2009年4月、横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科に異動し、引き続き助教として勤務しました。2012年4月、横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科の准教授に昇任。ここでは主に生体超分子科学専攻の講義を担当し、佐藤衛教授らと構造科学研究室を運営しました。

2013年4月、静岡県立大学薬学部に教授として転任。薬学科で生命物理化学分野の講義を担当しています。また、静岡県立大学大学院薬学研究院の教授も兼務しており、大学院では薬食生命科学総合学府を主担当として、石川吉伸教授らと生命物理化学教室を運営しています。

静岡県立大学での勤務と並行して、2013年4月より横浜市立大学の客員教授、および大阪大学蛋白質研究所の客員教授も務めています。

研究内容

専門は生物学であり、構造生物学、特にタンパク質結晶学の分野で研究に従事しています。主な研究テーマは、デオキシリボ核酸（DNA）の損傷修復機構におけるタンパク質の役割を構造生物学的に解明することです。また、疾患に関連するタンパク質の構造を解析し、創薬の基盤となる研究にも取り組んでいます。田丸浩との共同研究では、様々な生物の生殖における共通点を調査し、生殖細胞の形成に不可欠なタンパク質の立体構造を明らかにしました。

橋本教授は、自身の研究について「タンパク質の『かたち』と『働く仕組み』を世界の誰よりも先に解き明かすのが構造生物学の醍醐味」と語り、「病気の原因となる『かたち』を知ることで、創薬の手がかりを得たい」と述べています。

所属学会としては、日本結晶学会、日本分子生物学会、日本蛋白質科学会、日本薬学会、日本生化学会、日本生物物理学会などが挙げられます。

略歴

1972年 - 誕生
1995年 - 大阪大学工学部卒業
1997年 - 大阪大学大学院工学研究科博士前期課程修了
2000年 - 大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了
2000年 - 日本学術振興会特別研究員
2001年 - 横浜市立大学大学院総合理学研究科助手
2005年 - 横浜市立大学大学院国際総合科学研究科助手
2007年 - 横浜市立大学大学院国際総合科学研究科助教
2009年 - 横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科助教
2012年 - 横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科准教授
2013年 - 静岡県立大学薬学部教授
2013年 - 静岡県立大学大学院薬学研究院教授
2013年 - 横浜市立大学客員教授
2013年 - 大阪大学蛋白質研究所客員教授

関連人物

石川吉伸

関連項目

結晶学
構造生物学
タンパク質
デオキシリボ核酸

外部リンク

橋本博 - researchmap
橋本博 - J-GLOBAL
橋本博 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
【薬学部】模擬講義 生命物理化学（橋本博先生）/ 静岡県立大学 - YouTube （橋本の講義）
生命物理化学教室 / 橋本研究室 静岡県立大学 薬学部

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