橋本圭一郎

橋本 圭一郎（はしもと けいいちろう）

1951年（昭和26年）10月20日、徳島県徳島市に生まれる。日本の実業家であり、多様な分野で経営手腕を発揮してきた人物である。現在は、インフラ分野を担う大手グループ、インフロニア・ホールディングス株式会社の取締役会議長を務めている。

幼少期から学生時代

徳島県で育ち、地元の内町幼稚園、内町小学校、徳島中学校を経て、徳島県立城南高等学校を卒業。その後、東京都へ進学し、一橋大学商学部にて学ぶ。1974年（昭和49年）3月に同学部を卒業した。

三菱銀行でのキャリア

大学卒業後の1974年（昭和49年）4月、株式会社三菱銀行（現在の三菱UFJ銀行）に入行。同行では主に国際部門のキャリアを積み重ねた。長期間にわたり海外勤務を経験し、ニューヨーク支店での代理を務めたほか、ドイツ三菱の頭取やフランクフルト支店長といった要職を歴任するなど、国際金融の分野で豊富な経験を培った。帰国後は、株式会社東京三菱銀行（当時）の国際業務部長を務めた。

経営再建への挑戦

国際金融の第一線で活躍した後、大きな転機を迎える。大規模なリコール問題などの影響で経営が厳しい状況にあった三菱自動車工業株式会社へ転じ、2003年（平成15年）6月に代表取締役執行副社長 最高財務責任者（CFO）に就任。企業の立て直しに向けた陣頭指揮を執り、経営再建に尽力した。一時はMitsubishi Motors Credit of Americaの会長も兼任している。三菱自動車での役割を終えた後も、複数の企業の顧問を務めた。

フィッチ・レーティングス、セガサミーでの経験

2006年（平成18年）2月には、国際的な格付け機関であるフィッチ・レーティングスの日本法人、フィッチ・レーティングス ジャパンの最高経営責任者（CEO）に就任し、金融・資本市場における経験をさらに深めた。また、2005年（平成17年）にはセガサミーホールディングス株式会社の顧問および専務取締役、その関連会社であるセガサミーアセット・マネージメント株式会社の代表取締役社長も務めるなど、エンタテインメント分野にも関わった。

首都高速道路の経営と政策推進

2010年（平成22年）6月、国の重要インフラを担う首都高速道路株式会社の代表取締役会長兼社長、最高経営責任者（CEO）、最高執行責任者（COO）を兼務する形で就任。公的な色彩の強い組織の経営者として、首都高速道路の新たな料金体系として議論されていた距離別料金制の導入に向け、関係省庁や自治体など、関係各所との調整を進め、その実現に向けた道筋をつけたことは特筆される。

経済界での活動と現在の役職

首都高速道路での任期終了後も、その幅広い知見と経験を活かし、様々な企業の役員や顧問を歴任している。2019年（平成31年）4月には、日本の主要な経済団体である経済同友会の副代表幹事および専務理事（代表理事）に就任し、経済界のオピニオンリーダーの一人として政策提言などに携わった。現在は、インフロニア・ホールディングス株式会社の取締役会議長、監査委員長を務めるほか、株式会社ファンケル、前田道路株式会社の取締役など、複数の企業で要職を担っている。

三菱銀行での国際金融、三菱自動車での企業再建、首都高速道路でのインフラ経営、経済同友会での政策提言など、そのキャリアは多岐にわたり、それぞれの分野で確かな実績を残している。また、徳島県出身者として、東京徳島県人会や全国徳島県人会連合会の会長も務め、故郷への貢献も行っている。

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