機動戦士Oガンダム

機動戦士Oガンダム

『機動戦士Oガンダム』は、1986年3月号の「月刊OUT」に登場したパロディ企画記事であり、既存の『ガンダムシリーズ』をもとにした作品です。この企画は、アニメや設定を楽しむ遊び心があふれ、その中心テーマは「ガンダムを超えた規格外（アウター）ガンダム」というものでした。

記事の概要

同号に収められた記事は『機動戦士Oガンダム・光のニュータイプ』として知られ、掲載されたページにはフルカラーのセル画が使われるなど、当時のアニメの魅力を前面に出しています。監督のインタビューやキャラクター設定、主題歌の歌詞に加え、関連商品まで紹介されており、内容は非常に精巧でリアリティにあふれています。

特筆すべきは、著作権表示が微妙に変更されている点で、記事の処理には細かい工夫が施されています。記事の中では「これが本当のΖΖです」という見出しの後に、本物の『ΖΖ』が紹介されており、これが当時の新旧作品の移行期における興味深い試みの一つであったことが伺えます。

物語の背景

物語は、宇宙世紀0088年を舞台に、新生エゥーゴとアクシズを継ぐ「スーパー・ジオン」との戦いを描いています。主人公はタロ・アサティという少年で、彼はニュータイプの理論的な完成形態である「ステロタイプ」の一員として描かれています。さらに物語には、スーパー・ジオンのカーン・ジュニアや、謎の女性キャラクター、アルテイシア少佐が関わっています。

また、行方不明のシャア・アズナブルや、アムロ・レイの息子ソーラ・レイが登場するなど、様々なキャラクターが絡み合い、複雑な人間関係が物語に深みを与えています。

主な登場機体

Oガンダム

Oガンダムは、スーパー・ジオンによって開発され、ストーリーの中心的なモビルスーツです。特徴的なのは、敵の開発した機体を奪うという従来のガンダム作品にはない設定です。この機体が「初のサイコミュ搭載型ガンダム」とされている一方で、オールドタイプのパイロットでも操縦可能という柔軟性を持っています。フィードバックシステムを搭載し、オールドタイプからニュータイプへの覚醒を促す仕組みも重要な要素となっています。

ΖガンダムMK-II

これは、Oガンダム以前にタロが操縦していた機体で、非可変の量産型です。

小説版の展開

『機動戦士Oガンダム』は、1987年から1988年にかけて小説としても展開されました。霜月たかなかによる執筆で、兄妹が中心となる物語は、過酷な状況下での逃避行を描いています。独特の解釈で武士道精神がテーマにされ、物語は重い雰囲気を持ちながらも、独創的なストーリー展開がなされています。

設定とキャラクター

物語にはタロ・アサティをはじめ、彼の妹ファナ・アサティ、敵として登場するバトゥール・C・サルタンなど、個性的なキャラクターが描かれています。それぞれの名前には深い意味が込められており、キャラクターの背景に新たな視点をもたらしています。

まとめ

『機動戦士Oガンダム』は、アニメ『ガンダム』シリーズのパロディ企画として登場し、細やかな設定やキャラクターの描写が魅力的に織り交ぜられた作品です。 メディアの枠を越えた独自性を持ち、アニメファンに新たな楽しさを提供しました。

もう一度検索