機動捜査隊

機動捜査隊（きどうそうさたい）

機動捜査隊は、都道府県警察本部に設けられた執行隊であり、正式には刑事部直轄の部隊です。略称は「機捜」（きそう）と呼ばれ、主に凶悪事件の初動捜査を担当しています。

来歴

1960年代には、社会の変化に伴い犯罪の様相も次第に多様化してきました。特に、自動車の普及と都市化が進んだことで、犯罪が広域化し、それに伴うスピード捜査が必要となりました。しかしこの時期、検挙率が低下し続け、警察は新たな対応策を求められることになります。そこで、1970年に『刑事警察刷新強化対策要綱』が策定され、機動捜査隊の創設が決定されました。

機動捜査隊は、1963年に東京の警視庁で「初動捜査班」としてスタートし、その後、全国に広がる形で各都道府県の警察本部に設置されました。最終的に1971年には全都道府県で機動捜査隊が活動を開始しました。

任務と活動

機動捜査隊は24時間体制で勤務し、主に捜査第一課が担当する事件（強盗、傷害、殺人など）の初動捜査を行います。事件や事故の目撃情報や110番通報を受けて迅速に現場に急行し、初動段階での捜査を担います。

初動捜査の流れ

初動捜査では、現場に到着した捜査隊員が状況を把握し、必要な情報を収集します。出動した隊員が事件の被疑者を確保しない場合、刑事課や本部の 担当部門へ捜査を引き継ぎ、再度警ら活動に戻ります。また、重大な事件が発生した場合には、捜査本部が設置され、機動捜査隊がその活動に参加することもあります。

特に一部の警察本部では立て籠もり事件への対応のため、機動捜査隊の一部隊員が突入班として編成されることもあります。

装備

機動捜査隊の装備は各都道府県の警察によって異なりますが、一般的に持ち運ぶ必要な装備は以下の通りです。

個人装備

• - 拳[[銃]]: 回転式または自動式拳[[銃]]を腰に装着。
• - 特殊警棒: 近接用の防護具。
• - 手錠: 拘束用。
• - 警察手帳: 常に携行。
• - 無線機: 110番通報や指令を受け取るための装備。

機動捜査隊員は私服を着用し、必要に応じて腕章や帽子を装着します。これにより非公開での捜査が求められる際には目立たずに行動できるよう工夫されています。

車両

機動捜査隊が使用する車両は、主に小型・大排気量のセダンで、トヨタ・マークXや日産・スカイラインなどが一般的です。これにより、高速道路や市街地での機動力が確保されています。

まとめ

機動捜査隊は、日本の警察組織において重要な役割を担う部隊であり、犯罪発生時の迅速な対応に特化しています。その活動は刑事部直轄で、全国各地で活躍し、一般市民と共に安全な社会を守るために日々奮闘しています。

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