檜山郡

檜山郡（ひやまぐん）について

檜山郡は北海道の渡島国に所在し、檜山振興局の管轄下にあります。現在、郡の人口は14,101人、面積は1,117.78平方キロメートルであり、人口密度は12.6人/km²（2024年9月30日現在）です。この郡は、江差町、上ノ国町、厚沢部町という3つの町から構成されています。

郡域の変遷

檜山郡は1879年に行政区画として設立されて以来、その郡域には変更がなく、現在も3町がそのまま残っています。これは地域の安定性を示しており、地域住民のコミュニティが長い間維持されてきた証拠でもあります。

歴史の足跡

日本の歴史の中で、この地域には古くから人々が住み始めていました。平安時代末期の源平合戦のころには、檜山郡に和人が定住し始めました。江差町には、北海道で最も古い神社の一つである「姥神大神宮」があり、これは鎌倉時代以前に創建されたと伝えられています。また、この地域には室町時代に築かれた「花沢館」と「比石館」が存在し、特に花沢館はコシャマインの戦いにおいても落城しなかった要塞として知られています。

江戸時代に入ると、檜山郡は和人の居住地となり、江差港は北前船が寄航する重要な拠点となりました。陸路では上ノ国から津軽郡方面へ向かう小砂子山道や、木古内へ向かう木古内山道が整備され、交通が便利になりました。地域の領有権は当初松前藩に属し、後に天領となり、再び松前藩に戻るという歴史的背景があります。

幕末の動乱期には、内陸を通る福山-上ノ国間の山道が開削され、1868年には厚沢部に館城が築城されました。しかし、同年11月には旧幕府軍の攻撃により落城する事態に見舞われました。

明治以降の行政変遷

明治時代に入ると、檜山郡は数度の行政区画の変更を経験しました。1879年に郡区町村編制法が施行されたことで、正式に檜山郡が発足しました。その後、地域の電話番号の設定やその後の合併に伴い、江差町、上ノ国町、厚沢部町という現在の町が成立していきました。特に1955年には、江差町と泊村が合併して新たな江差町が誕生し、1963年と1967年にはそれぞれ厚沢部町と上ノ国町が町制を施行しました。

近年の変遷

最近では、2010年に檜山支庁が廃止され、檜山振興局の管轄となりました。これにより地域の行政組織が一元化され、住民サービスの向上が期待されています。このように、檜山郡は歴史的背景を持ちながらも、現代に向けて新しい形での地域づくりが進められているのです。

まとめ

檜山郡は、長い歴史と豊かな文化を有し、自然環境にも恵まれた地域です。江差町、上ノ国町、厚沢部町の3町により構成されており、今もその独自の魅力を保っています。

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