櫛田神社 (射水市)

櫛田神社の概要

櫛田神社（くしだじんじゃ）は、富山県射水市にある、古くからの信仰を集める神社です。この神社は式内社として位置付けられ、かつては県社の社格を有していました。夫婦円満や家庭の和合、さらには縁結びの神として多くの人々に信奉されています。

祭神と配祀

櫛田神社の主祭神は、武素盞嗚尊と櫛稲田姫命です。この他にも、武内宿禰（武内大臣）や豊臣秀吉（豊臣大臣）、斯波義将（源義将君）、前田利家（大亜利家）といった歴史的な人物たちが配祀されています。さらに、明治時代の合祀によって、天照皇大神や少彦名命、豊玉姫命、底筒男命（住吉神）、息長帯姫命・誉田別命（八幡神）、天満天神（菅原道真）などの神々も祀られています。

特に興味深いのは、『越中國式内等舊社記』に記載された祭神に関する異なる言及です。この文献では櫛田神社の祭神として大若子命が挙げられており、大若子命は筑前国の櫛田神社の主祭神である大幡主大神の別名として知られています。

神社の歴史

社伝によると、櫛田神社は仲哀天皇時代に武内宿禰によって勧請され、創建されたと伝えられています。また、当地に伝わる伝説では、かつて村に大きな池があり、そこに住む大蛇が人々を襲っていました。その大蛇が、村の娘を食べた際、娘が髪に挿していた櫛が大蛇の喉に詰まり、この出来事が神社の創立につながったと言われています。延喜式神名帳にも「越中国射水郡 櫛田神社」として名が記されています。

祭事の特徴

櫛田神社では秋の例祭（秋季例大祭）が行われ、特に火渡り神事が有名です。この祭事において、信者たちは火の上を渡ることで災厄を避け、無病息災を祈願します。

その他の魅力

射水市出身のステンドグラス作家、大伴二三彌がこの神社に強い愛着を持っていたことから、ステンドグラスを施したお守りが作成されました。また、境内には「大伴二三彌ステンドグラス記念館」が存在し、2007年12月にオープンしました。この記念館は鉄筋コンクリート造りの平屋で、約90m²の広さがあります。入場は無料で、訪れる際はぜひ立ち寄ってみてください。

2016年夏には、記念館前にステンドグラスをあしらった灯籠が完成し、神社の美しさを一層引き立てています。また、2019年12月には、今上天皇即位を祝して新たな神門が設置され、その脇にはステンドグラス灯籠も加えられました。神門は高さ3.6m、幅5.2m、奥行き3.2mの大きさです。

交通アクセス

櫛田神社へのアクセスは便利で、駐車場も完備されています。また、射水市コミュニティバスを利用すれば「松原公民館前」で下車するだけで、すぐに神社に到着できます。神社の静謐な環境と、豊かな文化に触れてみてはいかがでしょうか。

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