欧州連合マリ訓練ミッション

欧州連合マリ訓練ミッション（EUTM Mali）

欧州連合マリ訓練ミッション（European Union Training Mission Mali、略称：EUTM Mali）は、マリ北部紛争でイスラム反政府勢力の脅威に曝されているマリ共和国政府を支援するために、欧州連合が実施している多国籍軍事訓練ミッションです。

概要

目的: マリ軍の能力向上、マリ政府の治安維持支援
本部: マリ共和国 首都バマコ
活動内容: マリ軍に対する訓練および助言（戦闘への直接関与は行わない）

背景

2012年秋、マリ共和国の治安部隊を支援する計画が立案されました。同年12月、イスラム過激派反乱軍（西アフリカのタウヒードと聖戦運動、AQIM、アンサール・アッ＝ディーン）がマリ南部地域への攻勢を開始。これに対し、フランスがセルヴァル作戦を発動し軍事介入を決定しました。国際的な支援の一環として、アフリカ主導マリ国際支援ミッションが前倒しで進められることになり、EUTMマリもその一環として開始されました。

経緯

2012年12月10日: マリ軍4個大隊の訓練を目的としたミッションが承認
2013年1月10日: 欧州連合理事会で承認
2013年1月17日: キャサリン・アシュトン欧州連合外務・安全保障政策上級代表がマリ外務大臣と会談し、マリ軍への訓練ミッション開始に合意
2013年2月中旬: フランソワ・ルコワント准将がミッション司令官に任命、現地で任務開始
2013年4月2日: マリ軍向け軍事訓練が本格的に開始

内容

EUTMマリは、マリ軍の戦闘能力向上を目的とした様々な訓練プログラムを提供しています。

訓練対象: マリ軍の大隊規模の部隊
訓練内容: 基礎的な軍事訓練、戦闘支援、後方支援、民間人・人権の保護、戦争捕虜の取り扱い、国際人道問題など
規模: 指導員約250名、部隊防護要員約200名
費用: 15ヶ月間で1,230万ユーロと見積もり

スペインは、このミッションに40〜50名程度の指導員を派遣しました。

関連項目

国際連合マリ多元統合安定化ミッション（MINUSMA）

外部リンク

EUTM Mali （英語）
* マリの動向に関するアシュトンEU上級代表の声明 駐日欧州連合代表部

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