歌のグランド・ショー

『歌のグランド・ショー』の歴史

『歌のグランド・ショー』は、1964年4月12日から1977年12月21日まで断続的に放送された音楽番組で、日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たしました。本番組は、まず1964年3月22日に放送されたパイロット版を経て、同年4月に正式にレギュラー放送が開始されました。当時使用されていたのはカラー放送で、視聴者に新たな視覚体験を提供しましたが、何らかの理由でモノクロ放送に切り替えられることもありました。

番組の概要

第1期の『歌のグランド・ショー』は、『花の星座』や『こよい歌えば』の後継としてスタートし、NHK東京放送会館に隣接する初代NHKホールで公開収録が行われました。放送開始から約1年間は倍賞千恵子、アントニオ古賀、金井克子の三人が司会を担当しました。1965年4月に倍賞が降板した後、同年6月には中尾ミエが新たにメンバーとして加わりました。

番組には様々なゲストが出演し、その中には美空ひばりが「真赤な太陽」を歌唱する回も含まれています。この回では、ジャッキー吉川とブルー・コメッツが演奏に参加し、当時の人気歌手たちも登場しました。1970年代においてもこの番組は視聴者に愛され、特に横浜市の放送ライブラリーでは、1968年1月7日放送分のモノクロ映像が視聴可能です。

番組の変遷

続く第2期『歌のグランドショー』では、NHKアナウンサーの山川静夫が司会を務めることになりました。この時期には、フォーリーブスやキャンディーズが出演し、後者はデビュー前の若手歌手として注目を集めました。キャンディーズは次の第3期でも引き続き番組に関わるなど、彼女たちにとって重要な舞台となりました。

第3期には森ミドリも司会に加わりましたが、1977年3月に彼女が降板してからは、山川静夫が単独として番組を引き継ぎました。これにより、視聴者はより一層彼のスタイルを楽しむことができました。

スタッフと演出

本番組を支えたスタッフも多彩です。構成には西野皓三と塚田茂が、音楽面では高見弘や小六禮次郎が関わりました。また、テーマ曲は中川昌が手がけ、演奏はダン池田とニューブリードなどが担当しました。振付や技術面でも多くの人々が集まり、素晴らしい演出が行われました。

文化的影響

『歌のグランド・ショー』は、1960年代から1970年代の日本の音楽文化において特筆すべき存在でした。番組は多くの名曲を歌う機会を提供し、若手アーティストの登竜門的な役割を担っただけでなく、多くの視聴者に音楽の楽しさを伝えることに貢献しました。今もなお、この番組の記憶は多くの人々の心に生き続けています。

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