正法寺 (八幡市)

正法寺について

京都府八幡市に位置する正法寺（しょうぼうじ）は、浄土宗に属する寺院であり、山号は徳迎山と呼ばれています。ここでは本尊として阿弥陀三尊が祀られています。正法寺は、源頼朝の御家人である高田忠国によって1191年に創建されたとされています。彼は、石清水八幡宮の社家、志水家の祖ともなり、その後、この寺は志水家の菩提所となりました。

さらに、正法寺は歴史の中で重要な役割を果たしてきました。1546年には後奈良天皇の祈願所となり、また、徳川家康の側室で志水家出身のお亀の方の寄進により、現在の伽藍が1626年頃に建立されました。このように、正法寺は歴代の権力者とのつながりを持つ場所として知られています。

八角堂の歴史

寺院の境内には珍しい形状の八角堂があります。この八角堂は、元々は建保年間（1213年から1219年）に善法寺祐清によって石清水八幡宮の境内に阿弥陀堂として建立されました。しかし、その後、火災などにより大きな損害を受けました。

1607年には豊臣秀頼によって再建されましたが、再び老朽化が進んだため、1698年に善法寺央清によって再び再建されました。その後、享保年間の1716年から1736年にかけて、正方形の阿弥陀堂の四隅を切り落とし、現在の八角堂の形へと改修されました。

明治維新の神仏分離に伴い、八角堂は一度撤去されることとなりましたが、1870年に正法寺の住職である志水円阿がこの堂を貰い受けて、所有地であった西車塚古墳の上に移築したのです。2012年には石清水八幡宮の境内が国指定史跡となる際、八角堂もその一部として指定されました。現在では八幡市が所有している状態です。

文化財

正法寺には多くの重要文化財が存在します。具体的には、本堂、鬼瓦、そして唐門を含む3棟が重要文化財に指定されています。また、以下の経典や仏像も重要文化財として認められています：

• - 大方等大集経 自巻第一至第八（天平十二年五月一日光明皇后願経）
• - 絹本著色如来像（元時代）
• - 絹本著色石清水曼荼羅図
• - 木造阿弥陀如来坐像（八角堂旧安置後、正法寺法雲殿に移座）
• - 木造元三大師坐像

重要文化財の中には、八角堂から移された曼荼羅図や仏像が含まれているため、この地域の宗教的な歴史が色濃く残っています。

また、正法寺は国指定の史跡としても評価され、石清水八幡宮境内に近接する形で、その歴史的な価値を認識されてきました。さらに、京都府指定の文化財には、小方丈、書院、鐘楼、及び美しい庭園が含まれています。

所在地

正法寺は京都府八幡市八幡清水井73に位置しています。寺院は静かな環境の中にあり、訪れる人々に平穏な時間を提供しています。

詳細な情報は、正法寺の公式サイトや関西デジタル・アーカイブスでご確認できます。

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