正藍旗

正藍旗（ショローン・フフ旗）

正藍旗（せいらんき、モンゴル語: ᠰᠢᠯᠤᠭᠤᠨ ᠬᠥᠬᠡ ᠬᠣᠰᠢᠭᠤ、転写: Siluɣun Köke qosiɣu）は、中華人民共和国内モンゴル自治区シリンゴル盟に位置する行政区画の一つです。地方政府は上都鎮に所在しています。この地域は広大な草原と砂漠が広がっており、その比率は8対2となっています。伝統的な牧畜業が今もなお主要な産業として営まれています。

近年では、漢族の人口が増加しており、モンゴル族の人口を上回る状況となっています。現在、漢族の人口は全体の6割に達しています。このような人口構成の変化は、地域社会に様々な影響を与えています。

特筆すべき点として、正藍旗には、かつて元朝の夏の首都であった「上都」（英語圏ではザナドゥとしても知られる）の遺跡があります。この遺跡は歴史的に非常に重要な場所であり、2012年にはユネスコの世界遺産に登録されました。上都は、元朝の皇帝たちが夏の時期に過ごした場所であり、その壮大な遺跡は当時の文化や建築技術を今に伝えています。

行政区画

正藍旗は、以下の行政区画によって構成されています。

バルガス（鎮）

上都鎮
サングンダライ・バルガス（桑根達来鎮）
ハビルガ・バルガス（哈畢日嘎鎮）

ソム（蘇木）

ボショダイ・ソム（宝紹代蘇木）
ナルト・ソム（那日図蘇木）
サイン・フドゥグ・ソム（賽音呼都嘎蘇木）
ジャガスタイ・ソム（扎格斯台蘇木）

また、五一種畜場総場や黒城子示範区といった特別な地域も存在します。

観光

正藍旗には、歴史的・文化的に重要な観光スポットがいくつかあります。

元上都遺跡観光地区: 元朝の夏の首都であった「上都」の遺跡を中心とした観光地区です。この地区には、元上都博物館も併設されており、遺跡から出土した品々や、元朝の歴史に関する展示を見ることができます。古代の都市の姿を垣間見ることができ、歴史好きには見逃せないスポットです。

フビライ広場: 2007年に完成した広場です。広場の中央には、元朝の初代皇帝であるクビライ・カアンの銅像が設置されています。広場は、市民の憩いの場として、また観光客にも人気のスポットとなっています。

まとめ

正藍旗は、豊かな自然と歴史的遺産が共存する魅力的な地域です。伝統的な牧畜文化と、近年における人口構成の変化、そして世界遺産である上都遺跡など、多様な側面を持っています。これらの要素が組み合わさることで、正藍旗は独特の文化を形成しており、訪れる人々にとって興味深い場所となっています。

外部リンク

正藍旗人民政府公式ウェブサイト（中国語、モンゴル語）

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