武器人間

武器人間 (Frankenstein's Army)

『武器人間』は、2013年に公開されたオランダ・アメリカ・チェコの合作によるアクション・ホラー映画です。リチャード・ラーフォーストが初めて監督を務め、R-15指定として、観客の心を掴む恐怖やスリルを詰め込まれた作品となっています。この映画は、メアリー・シェリーによるフランケンシュタインの伝説を新たな視点で捉え、不死身の兵士たちが暴れ回る様子を描いています。

あらすじ

1945年、第二次世界大戦の終息を迎えつつある中、ソ連軍の偵察部隊はナチス・ドイツの占領地域へと赴きます。彼らはカメラを持った記録係を伴い、ある密命を帯びて行動しています。偵察部隊は、古びた教会での大虐殺が行われた跡を発見し、その地下に不気味な施設を見つけます。そこは、フランケンシュタインの末裔であるマッドサイエンティスト、ヴィクター・フランケンシュタイン博士が、死体に機械を組み合わせた“武器人間”を生み出す秘密の工場でした。

登場人物

ヴィクター・フランケンシュタイン

演 - カレル・ローデン
初代ヴィクター・フランケンシュタインの孫で、不死の“武器人間”を製作した張本人です。アドルフ・ヒトラーの依頼を受け、教会の地下にて禁断の研究を続ける中、争いを終結させるためにあらゆる思想を排除するという目的を持っています。しかし、その手段は恐ろしいことで、全人類を武器人間に改造することにあります。

セルゲイ

演 - ジョシュア・ザッセ
冷静沈着な性格の持ち主で、偵察部隊のリーダーです。部隊内では唯一のポーランド人であり、他のメンバーとの衝突も見受けられます。妻子を持ち、自分の子供を特別視していますが、その運命が彼らの活動に影響を与えることになります。

ディミトリ・アスナ

演 - アレクサンダー・マーキュリー
通称ディマ。大学を卒業後、軍に入隊した記録係で、実は部隊内で最高の地位を持っています。彼の役割は、ヴィクター博士の捕獲と不正行為の証拠を収集することですが、次第にその計画は悲劇的な結末へと至ります。

サシャ

演 - ルーク・ニューベリー
偵察部隊の末っ子で、パシリ的存在としてディミトリに扱われています。仲間が次々と犠牲になる中、最後まで生き残り、ヴィクター博士を撃つことで英雄視されます。

武器人間のデザイン

作品の特徴的な要素の一つは、ヴィクター博士によって作り出された多様な武器人間です。彼らは、電力と特殊な食料によって動員され、自己保存的なプログラミングにより博士の指示に従いますが、博士が不在になると暴走する運命を持っています。中でも、手足が武器と化した個体や、元の人間に機械を組み合わせた存在が登場し、視覚的に恐怖を呼び起こします。

異なる武器人間たち

たとえば、ジャパンヘッドは戦闘機の先端を持ちたくましい体躯で獲物に襲い掛かりますが、動きは遅く、見かけに反して倒すのは簡単ではありません。また、モスキートやレイザーティースなど様々なデザインによって、多様な恐怖体験が提供されます。

日本での公開と反響

日本では話題となった予告編のナレーションに、声優の大山のぶ代が起用され、独特の雰囲気を醸し出しています。また、キャラクターの声優陣の顔ぶれが、かつての『ドラえもん』の声優に似ていることでも注目されました。映画は、トランスフォーマーの配給を受け、『ムカデ人間』に続く怪物シリーズとして宣伝されました。

本作は、恐怖とアクションを融合させた新しいスタイルの作品として、特にホラー映画ファンたちに強い印象を与えました。彼の手から生まれた恐怖の数々が、観客を惹きつける要素の一つといえるでしょう。

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