歯垢染色剤

歯垢染色剤は、口腔内の歯垢を染め出すことで、普段は見えにくい歯垢を可視化する薬品です。プラークチェッカー、プラークテスター、カラーテスターなどとも呼ばれます。

概要

歯垢染色剤は、歯垢を赤や青色などに染め出すことで、歯垢の付着状況を分かりやすくします。これにより、歯磨きが不十分な箇所を特定し、効果的な歯磨きを促すことができます。歯科医院での歯面清掃指導のほか、自宅での歯磨きのチェックにも用いられます。

一般的に、着色料として赤色104号（フロキシン）、赤色3号（エリスロシン）、青色1号（ブリリアントブルーFCF）などが使用されています。市販されている歯垢染色剤には、液剤、錠剤、ジェルタイプなどがあります。歯磨剤に添加されているタイプや、古い歯垢と新しい歯垢を異なる色で染め分けるタイプも販売されています。

プラークコントロールレコード（PCR）

プラークコントロールレコード（PCR）は、1972年にO'Learyらによって開発された歯周病に関する指標の一つです。歯頸部の歯垢の有無を判定する簡便な方法で、歯垢染色剤を用いて歯頸部歯面に付着した歯垢を染色し、確認します。O'Learyは目標値を10%以下としましたが、一般的には20%以下が目標とされています。

PCRは、歯磨きの効果を客観的に評価し、改善点を見つけるために役立ちます。歯科衛生士による指導のもと、PCRの結果を参考に歯磨き方法を見直すことで、より効果的なプラークコントロールが可能になります。

その他

まれに、歯垢染色剤に含まれる成分によるアレルギー反応が報告されています。特に、小さなお子様への使用には注意が必要です。使用前に必ず成分を確認し、異常を感じた場合は使用を中止してください。過去には、歯垢染色剤によるアナフィラキシーの症例も報告されています。

関連情報

歯磨き
歯磨剤

参考文献

* 特許庁ホームページ-歯垢染色剤 "[2]", webpage, accessed 13 september 2009

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