段正厳

段正厳（だん せいげん）は、大理国の第16代国王であり、後大理国としては2代目の王として知られています。

在位中には、1111年に雲南地方で発生した大地震により、十六寺が損壊するという災害に見舞われました。この混乱に乗じて雲南の三十七部が反乱を起こし、国内は騒然としました。段正厳は、この事態を収拾するため、相国の高泰明に鎮圧を命じました。高泰明の活躍により反乱は鎮圧され、その功績を称え、高泰明の四男である高明清を鄯闡の鎮守に任命しました。後に高泰明が亡くなると、その功績を称えて国師として追封しました。

しかし、高泰明の子である高智昌が流罪の末に亡くなると、彼の部下であった伊氏と何氏が主君の仇を討とうと、段正厳の暗殺を計画しました。この計画は事前に露見し失敗に終わりますが、段正厳は二人の義侠心を評価し、罪を許した上で義士塚を建てさせました。その後、高泰明の子である高泰運が国政を掌握するようになりました。

1117年、段正厳は北宋に使者を派遣し、金紫光禄大夫、検校司空、雲南節度使、上柱国といった官職と大理国王の称号を授与されました。しかし、1119年には慕甯、遠、矣、空、破、馬らが反乱を起こし、鎮圧のために軍を派遣しますが敗北。さらに、三十七部が再び反乱を起こし、鄯闡が陥落、高明清が戦死するという事態に陥ります。この危機的な状況を打開するため、群臣たちは高昇泰の甥である高量成を宰相に任命し、事態の収拾を図るよう進言しました。段正厳はこれを受け入れ、高量成を中国公に封じました。

治世末期の1147年、段正厳は子の段正興に王位を譲り、自らは出家しました。在位中は、地震や反乱などの困難に見舞われましたが、高氏一族の力を借りながら国政を運営しました。段正厳の退位後の動向については詳しい記録は残されていませんが、彼の治世は大理国にとって重要な時期であったことは間違いありません。

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