毎日放送高石ラジオ送信所

MBSラジオ高石送信所

MBSラジオ高石送信所は、大阪府高石市西取石に所在する、株式会社MBSラジオの中波（AM）ラジオ放送の親局送信所です。この送信所は、MBSラジオの重要な放送インフラであり、広範囲に電波を届ける役割を担っています。

歴史

1961年6月1日、当時の毎日放送（ラジオ・テレビ兼営局）によって運用が開始されました。2021年4月1日には、ラジオ放送部門とラジオ放送免許がグループ会社のMBSラジオに承継されました。それまでは、毎日放送高石ラジオ送信所という名称でした。

特筆すべき点として、1992年3月15日から2010年2月28日までの間、AMステレオ放送を実施していました。さらに、2013年10月1日からは送信所敷地内で毎日放送高石太陽光発電所が稼働しています。

開設の経緯

毎日放送は、1950年12月27日にラジオ単営局「新日本放送」として開局しました。1951年9月1日からAM波によるラジオ本放送を開始しましたが、当初の苅田ラジオ送信所（大阪市住吉区）では十分な電波伝播が困難でした。そこで、送信所の移転を決定し、高石町（現在の高石市）への移転に至りました。1960年9月に工事が始まり、翌年6月1日に高石送信所からの送信が開始されました。

運営主体の移行

毎日放送は、2016年3月にワイドFMの本放送を開始して以来、ラジオ放送のオープニング・クロージングにおける局名告知のアナウンスで「大阪高石送信所」の名称を使用しています。2021年4月1日からは、運営主体が毎日放送から株式会社MBSラジオへ移行しましたが、局舎には「毎日放送ラジオ送信所」のネオンサインが、正面玄関には「MBS1179 毎日放送高石送信所」の施設名板が残されています。この「1179」は、毎日放送時代からAM放送で使用している周波数です。

旧送信所

旧苅田ラジオ送信所の建物は、閉鎖後に毎日放送千里丘放送センターに移築され、集会所として使用されています。送信所跡地には、大阪府立大和川高等学校（現在の大阪府教育センター附属高等学校）が建設されました。なお、高石市には朝日放送ラジオ（ABCラジオ）の送信所も所在しています。

送信施設

所在地は大阪府高石市西取石6丁目6-45です。

予備送信所

高石送信所からの送信が困難な場合やメンテナンス時には、茶屋町の本社にある予備送信所から出力1kWで放送が行われます。かつては、吹田市の毎日放送千里丘放送センターに予備送信所が設置されていました。

落雷による放送停止

2018年7月29日（28日深夜）午前3時半頃から午前6時10分まで、台風12号の影響で高石送信所に落雷があり、送信塔の絶縁パネルがショートしたため、約2時間半AM放送が停止しました。落雷による放送停止は、同社が1951年にラジオ放送を開始して以来初めてのことです。この間、茶屋町の予備送信所による代替放送が行われましたが、出力が1kWのため、電波は大阪市内と北摂地域周辺にしか届かなかったとされています。ただし、ワイドFMによるFM補完中継局やradikoでの同時配信は通常通り実施されました。

毎日放送高石太陽光発電所

2013年10月1日から、地球環境保護、電力供給不安の解消、社会貢献を目的として、20年間の予定で運営されています。この発電所の完成により、毎日放送は在阪放送局として初めて太陽光発電事業に参入しました。

送信所敷地内（約4万3000平方メートル）の送信アンテナ基部（約1万5000平方メートル）に、電気興業の施工でパナソニック製の太陽光パネル2884枚が設置されています。実効出力は600kwで、年間発電量は約70万kwhに達し、一般家庭約190世帯分の年間使用量に相当する電力を関西電力に売電しています。

周辺施設

送信所周辺には、電波塔と国道26号の間に「KAMO DOR' MBS」という商業スペースがあり、ケンタッキーフライドチキンやびっくりドンキーなどが営業しています。また、カモドールMBSでは大気汚染物質の測定も行われています。近隣には国道26号や、朝日放送ラジオ高石送信所も存在します。

送信所工事に伴う放送への影響

2007年1月8日から2月11日にかけて、送信所の大幅な工事が行われたため、夜間の大半の番組が休止されました。

脚注

注釈は省略

補足

補足は省略

関連項目

高石市
MBSメディアホールディングス
MBSラジオ
毎日放送

外部リンク

MBSラジオ送信所・無線局免許状 - 総務省
MBSラジオ ホームページ

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