比部

比部（ひぶ）について

比部は、漢字を部首によって分類したグループの一つです。康熙字典では214部首の81番目（4画の部首としては21番目）に分類されています。

概要

比部には、「比」の字を構成要素として持つ漢字が分類されています。

単独の「比」の字は、多くの意味を持つ多義字であり、主な意味としては以下のようなものがあります。

並列する
寄り添う
結託する
連続して
全て
比較する

また、「比」の字は、フィリピンの音訳である「比律賓」に用いられることから、一文字でフィリピンを指す場合もあります。

字源については、「匕」の字を二つ並べたものが由来とされています。『説文解字』では、人が二人並んだ形である「从」を左右反転させた文字と解釈されていますが、甲骨文字から現代に至るまで、「人」の字と「匕」の字の形状は一貫して異なるため、この解釈は誤りであると考えられています。

部首の通称

比部は、地域や言語によって様々な通称で呼ばれています。

日本：ならびひ、くらべる
中国：比字頭、比字底
韓国：견줄비부（gyeonjul bi bu、くらべる比部）
英米：Radical Compare

部首字

比部の部首字は「比」です。

広韻

毗至切・至韻
卑履切・旨韻

詩韻

寘韻・去声
紙韻・上声

三十六字母

並母

日本語

音：ヒ
訓：ならべる、くらべる…

中国語

ピンイン：bì, bǐ
注音：ㄅㄧˋ, ㄅㄧˇ
ウェード式：pi4, pi3

朝鮮語

訓音：견주다（gyeonjuda、くらべる）、비례（birye、比例）
音：비(bi)

例字

比
毘

脚注

特になし

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