毛利就信

毛利就信（もうり なりのぶ）は、元和9年（1623年）に生まれ、元禄16年12月10日（1704年1月16日）に没した、長州藩一門家老・右田毛利家の4代当主です。

父は毛利元法。正室は吉川広正の娘。子に毛利定道がいます。また、養子として毛利就勝、毛利広政を迎えました。通称は忠三郎、右近、主膳、内匠、六郎左衛門など、身分や役割に応じて様々な名で呼ばれていました。

生涯

元和9年（1623年）、右田毛利元法の長男として誕生。元服の際、藩主・毛利秀就より偏諱を授与され、「就信」と名乗るようになりました。慶安4年（1651年）、秀就が亡くなり、その子である毛利綱広が新たな藩主となると、引き続きこれに仕えました。翌承応元年（1652年）には、父・元法の死去に伴い家督を相続し、右田毛利家の当主となります。

承応3年（1654年）、阿弥陀寺仁王門を再建。寺社の復興にも尽力しました。明暦元年（1655年）には、赤間関において朝鮮通信使の供応役を務めました。国際的な外交の場でもその能力を発揮し、長州藩の威信を高める役割を果たしました。延宝3年（1675年）には、当職（国家老・執政）となり、藩主・綱広を補佐し、藩政を主導しました。

嫡男の定道に先立たれたため、天和3年（1683年）に藩主・綱広の子である就勝を養子に迎えました。貞享2年（1685年）には、十輪寺を再建。元禄元年（1688年）には、前年に焼失した宇佐八幡宮本殿を再建するなど、文化財の保護にも貢献しました。元禄7年（1694年）、就勝の実兄である藩主・吉就が死去したため、就勝が実家に戻り第5代藩主・吉広となりました。そのため、弟である吉敷毛利家毛利就直の子・広政を養子に迎えています。

元禄16年（1703年）12月10日、死去。享年81。

毛利就信は、長州藩の発展に大きく貢献した人物であり、その功績は今日でも高く評価されています。寺社の再建や朝鮮通信使の接待役など、多岐にわたる分野で活躍し、長州藩の文化・外交に大きく貢献しました。

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