毛利就言

毛利就言（もうり なりこと）は、宝暦5年（1755年）に生まれ、安永5年（1777年）に23歳の若さで亡くなった、長州藩一門家老・大野毛利家の6代当主です。

父は5代当主の毛利広圓、母は毛利政苗の娘（藩主・毛利重就の猶子）であり、嫡男として生まれました。幼名は武次郎、通称は彦次郎と称し、元服の際には藩主・毛利重就から一字を賜り、就言と名乗りました。

明和7年（1770年）に父・広圓が亡くなったため、16歳で家督を相続しました。大野毛利家は長州藩の中でも重要な家柄であり、藩政における役割も大きかったと考えられます。しかし、就言自身は家督を継いでからわずか7年後の安永5年（1777年）8月23日に急逝しました。大照院境内に埋葬され、法名は「大要院三應了玄」と称されました。

23歳という若さでの死は、大野毛利家にとっても大きな痛手であったでしょう。しかし、幸いにも嗣子はおり、幼少の嫡男・安次郎（後の毛利親頼）が家督を相続することになりました。若くして亡くなった就言の遺志は、嫡男である親頼に引き継がれていくことになります。母は就言の死後も生き、享和3年（1803年）に亡くなりました。

毛利就言の生涯は短いものでしたが、長州藩における大野毛利家の役割を考える上で重要な人物の一人と言えるでしょう。彼の死後、幼い親頼が家督を継ぎ、大野毛利家を支えていくことになります。

参考文献

「吉見・浦・両村上略系譜」（東京大学史料編纂所）
「吉見系図」（東京大学史料編纂所）

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