毛利正樹

毛利 正樹

毛利 正樹（もうり まさき、本名：柴田 正二）は、1907年1月2日に和歌山県東牟婁郡古座町（現在の串本町）に生まれ、日本の映画監督として活動しました。1962年10月26日に55歳で亡くなっています。

経歴

毛利のキャリアは、第二次世界大戦以前、京都の片岡千恵蔵プロダクションで始まり、演出部に所属しました。1936年には、伊丹万作監督作『赤西蠣太』にセカンド助監督として参加。1937年に千恵プロが解散すると、東宝映画京都撮影所演出部へ移籍。ここでは斎藤寅次郎や山本嘉次郎に師事し、製作主任、演出助手、共同監督など多様な役割で多くの作品に携わりました。主なものに、『姉の出征』（製作主任、1940年）、『磯川兵助功名噺』（共同監督、1942年）、『ハワイ・マレー沖海戦』（演出助手、1942年）などがあります。

戦後、東宝争議を経て設立された新東宝映画製作所（後の新東宝）に参加。中川信夫らの下で助監督を務めました。

1950年、『東京カチンカ娘』で監督デビュー。新東宝が解散する1961年までに、提携作品を含め39本の映画監督として精力的に活動しました。新東宝で多様なジャンルの娯楽作品を手がけ、そのラインナップを支えました。

新東宝解散の翌年、1962年に55歳で過労により急逝しました。

主な作品

特記なき場合は監督担当。

千恵プロ ⇒ 東宝映画 時代

『赤西蠣太』（1936年） - セカンド助監督
『姉の出征』（1940年） - 製作主任
『子宝夫婦』（1941年） - 製作主任
『人生は六十一から』（1941年） - 製作主任
『磯川兵助功名噺』（1942年） - 共同監督
『ハワイ・マレー沖海戦』（1942年） - 演出助手
『名人長次彫』（1943年） - 製作主任

新東宝 時代

『馬車物語』（1948年） - 助監督
『東京カチンカ娘』（1950年）
『泣くな小鳩よ』（1950年）
『こころ妻』（1950年）
『天皇の帽子』（1950年） - 共同監督
『オヤオヤ人生』（1951年）
『有頂天時代』（1951年）
『エノケンの怪盗伝 石川五右衛門』（1951年）
『娘十九はまだ純情よ』（1952年）
『恐妻キュット節』（1953年）
『人形佐七捕物帖 通り魔』（1953年）
『右門捕物帖 妖鬼屋敷』（1954年）
『弥次喜多 金比羅道中』（1954年）
『たん子たん吉珍道中 第1部 豆狸忍術合戦』（1954年）
『たん子たん吉珍道中 第2部 江戸恋馬子唄』（1954年）
『たん子たん吉珍道中 第3部 歌くらべ狸囃子』（1954年）
『若人のうたごえ』（1955年）
『若人のうたごえ お母さんの花嫁』（1956年）
『北海の叛乱』（1956年）
『若人のうたごえ 明日への招待』（1956年）
『黒猫館に消えた男』（1956年）
『駈出し社員とチャッチャ娘』（1956年）
『四谷怪談』（1956年）
『金語楼の雷社長』（1956年）
『新己が罪』（1956年）
『姫君剣法 謎の紫頭巾』（1957年）
『明治天皇と日露大戦争』（1957年） - 応援監督・スクリプター
『謎の紫頭巾 姫君花吹雪』（1957年）
『天下の鬼夜叉姫』（1957年）
『飛竜鉄仮面』（1957年）
『関八州喧嘩陣』（1958年）
『阿波狸変化騒動』（1958年）
『人形佐七捕物帖 浮世風呂の死美人』（1958年）
『宇治みさ子の緋ぢりめん女大名』（1958年）
『大暴れ女侠客陣』（1958年）
『爆笑王座征服』（1958年）
『南部騒動 姐妃のお百』（1959年）
『日本ロマンス旅行』（1959年）
『怪談鏡ケ淵』（1959年）
『水戸黄門とあばれ姫』（1959年）
『大天狗出現』（1960年）
* 『風雲新撰組』（1961年） - テレビ映画・劇場公開

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