水島臨海鉄道水島本線

水島本線：歴史と現状

水島本線は、岡山県倉敷市の倉敷市駅から三菱自工前駅を経由し、倉敷貨物ターミナル駅に至る水島臨海鉄道の鉄道路線です。

歴史

その起源は、水島に建設された軍需工場の専用鉄道として敷設されたことに遡ります。戦後、水島臨海工業地帯に立地する工場からの製品輸送を担う鉄道として重要な役割を果たすようになりました。1948年に地方鉄道法に基づく鉄道として旅客営業を開始、1952年には倉敷市営となりましたが、1970年からは水島臨海鉄道が運営を引き継いでいます。

運行形態

現在、水島本線では貨物営業に加え、倉敷市駅 - 三菱自工前駅間において旅客営業も行われており、沿線の工場や学校への通勤・通学客の足として利用されています。三菱自工前駅 - 倉敷貨物ターミナル駅間は貨物輸送のみとなっています。

運行頻度は1時間に1 - 3本程度。朝夕は倉敷市駅 - 三菱自工前駅間の列車が多いですが、日中は倉敷市駅 - 水島駅間の列車が中心で、倉敷市駅 - 三菱自工前駅間の列車は2時間に1本程度です。

車両

主にMRT300形が使用され、土・日・祝日は全列車がMRT300形1両でのワンマン運行です。平日のラッシュ時には、MRT300形に加え、キハ30形（秋冬期間のみ）・キハ37形・キハ38形も使用される2両編成でのツーマン運行となります。

路線データ

管轄：水島臨海鉄道（第一種鉄道事業者）
路線距離：11.2 km
軌間：1067 mm
駅数：旅客駅10駅、貨物駅1駅
複線区間：なし（全線単線）
電化区間：なし（全線非電化）
閉塞方式：自動閉塞式
交換可能駅：3駅（西富井・弥生・水島）
保安装置：ATS-SM
最高速度：50 km/h
IC乗車カード対応区間：なし

駅一覧

全駅が岡山県倉敷市に所在しています。

倉敷市駅
球場前駅
西富井駅
浦田駅
弥生駅
栄駅
常盤駅
水島駅
福井駅
三菱自工前駅
倉敷貨物ターミナル駅

輸送実績

近年は、沿線住民の生活を支える重要な交通機関としての役割を果たしています。

連続立体交差事業

倉敷市駅付近では、現在連続立体交差事業（鉄道高架化）が計画されており、今後の発展が期待されています。

水島本線は、地域の歴史と産業を支えながら、現在も人々の生活に寄り添う大切な鉄道路線です。

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